第２１話 ページ26
『驚かせてしまい、すみませんでした。』
「…いえ、私は平気です。……あの本当に大丈夫ですか？」
『はい。暑さにやられたので、ここの日陰で休憩していたんです。』
「…うつ伏せで？」
『えへっ……紛らわしいことしてごめんなさい。』
「ううん。無事で良かった。……それじゃ、私は…」
安心した様子で彼女は立ち上がり去ろうとしたので、私も立ち上がり引き止めました。
『待ってください！貴女の名前を教えてくれませんか？』
「!?……えっ？」
『これも何かの縁です。…良ければ、私と友達になって下さい！お願いします！』
頭を下げ手を差し出しましたが…
「………ｯ!?」
『……んっ？…あの？…ふがっ!?』
顔をあげようとしたら上から押さえつけられました。
…何故？
「ご、ごめんなさい…でも、い、今は…顔、あげないで…。」
『わかりました。……やっぱり突然すぎましたか？あれだったら出直してきますし…断っていただいても…』
綱吉の時もそうでしたが、いきなり知らない人に「友達になってください」っていわれても…困りますよね。
……ああ、沈黙が。
私はなんて非常識なんでしょう！
穴があったら入りたいです！
「……【凪】。」ﾎﾞｿｯ
『なき？』
「…違う。【凪(ﾅｷﾞ)】、私の名前…。」
『!!…私はAです！水野A。』
名を教えてもらえただけなのに私は嬉しくて仕方がないです。
「A。いい名前だね。」
『ありがとうございます。…凪って、なんか響きがいいですね。可愛い貴女にピッタリです♪』
「…そ、そんなこと……あの本当に私と友達でもいいの？」
『勿論です。私は心優しく可愛い貴女に一目惚れしました！むしろ、こんな怪しい私で嫌ではないですか？』
「(ひ、一目惚れ!?)……うん、大丈夫。……悪い人とは思えないし。」
『ありがとう、凪。…………それじゃあ、そろそろ頭を上げても良いですか？』
そう、実は私…まだ頭を下げたままです。
一礼をした状態で押さえられたままです。
「…ごめん。もう少しこのままでお願い。(まだ顔が赤いから…もう少しだけ…)」
『……はい。(何故？)』
数分してからOKがでたので、そのまま木陰で話をしていました。
…ああ、可愛いです。
ハルちゃんやランボ君…綱吉も(小さい頃は特に)…なんでこんなにも可愛い人が多いんでしょう？
私にはパラダイスです!!
お互いに連絡先を交換して今日はお開きになりました。
最近、良いことが続いて嬉しいです♪
〜続く〜
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作者名：SORA | 作成日時：2015年3月3日 22時
