宙～SORA～ (ページ12)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:35,152 hit

☆ ページ12

Aside

30分くらい電車に揺られ私たちの街に着いた

A「あ、海人。帰ったらちゃんと登校日に持っていく提出物書いときなよ？忘れないように」

歩いていてふと思い出して声をかける

海「そうだねー」

A「後、課題テストとか期末とかの日程もだよ？」

海「うわっ、帰ってからの仕事がいっぱいだー」

A「全然いっぱいじゃないじゃん笑ちゃんと書いたか聞くからね？」

海「分かった！」

分かってるような分かってないような…w

不安になるような軽さで笑って海人は私にグーサインを向けてきた

取り留めのない話をしながら歩いてると、海が見えてきてやっと帰ってきたという実感が出てくる

まぁ街に遊びに行ってただけなんだけどね？笑

海に近づくにつれて、潮風が強くなる

この風を全身に浴びて育ったから、髪の毛はいつもきしんでるし、肌はベタついている

それでもやっぱり私達はどうしようもなくこの街、海が好きだ

海沿いの道を手を繋いで帰る2人の影が長く路面へと伸びていた

青くキラキラしていた海は黄色味を帯びていてもうすぐ日が暮れるのを知らせてくれる

ついさっき今日が始まったような気がするのに、もう終わってしまう

まだまだ先だと思う課題テストも期末テストも、あっという間に来るんだろうな～

分かってるいるけど、それでもいつまでもこうやって海を眺めて全身に風を受けながら、海人と歩いていきたいと強く強く思った。