宙～SORA～ (ページ11)

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☆ ページ11

Aside

A「海人、これいいんじゃない？」

原宿に着いて少しブラブラした後落ち着いた文具屋さんでスケジュール帳を物色する

今は夏でこの時期にスケ帳なんて買う人はそんなにいないからかあんまり種類は多くなかった

まぁその分ベーシックな落ち着いたやつとか人気な物だけが陳列してるから目移りせずに済んで探しやすい

海人の性格上派手目なのがいいと思うけど高校生らしく落ち着いた物の方がいいよね

海「んー？」

いい感じの物を見つけて海人に声をかけると首を傾げて覗き込んできた

A「ほら、ここメモ欄が大きいし、余白が多いから、バカでかい海人の字でも大丈夫だよ」

海「ちょ、言い方が悪い！バカでかいは無いじゃん！笑いいでしょ、見やすくて！！」

ぶうぶう言いながら私が渡した手帳をパラパラ見始めて暫くして諦めたようにパタンと手帳を閉じた

海「手帳なんか今まで使った事が無いからよく分かんない～！」

A「ははっ！じゃあこれでいい？」

正直に言ったのが可笑しくて笑っちゃった笑

海「これがいい！Aがいいって言うんだから、これが1番いい！」

A「じゃあこれにしよっかー」

手帳を持ってレジに向かう

海「貸して、払ってくるから」

A「いいよ、買ってあげる」

海人がリュックから財布を出そうとしたからそれを手で制した

その瞬間海人は目を丸くした

海「えっなんで！自分で買うよ、ちゃんとお金持ってきたし…」

A「いや、んー。ほら、誕生じゃん、ちょっと早めの誕プレだよ！」

海「ちょっと早めのって俺の誕生日後8ヶ月後だよ？笑」

A「そうだけど…ほら、私が買った方が大切に使うでしょ？ね！」

それ以上何も言わせないようにレジ台に野口さんを2人置いた

海「ほんとにいいの？」

A「いいって笑その代わり大切に使ってよ？」

海「ありがと。大好き」

A「はいはい」

連れ立って出口に向かい、元来た道を帰る

ちょうど電車が来て1時間近くかけて自分の街へと帰る