�機ヅ珪紊茲蟷欧蠅泙靴腓� ページ19
「一体、何が…」
─再び、天空神殿内部。
スタジアムでの試合を観戦していたピットは、変わり果てたその様子に絶句していた。球状の闇からは生命の温かさが微塵も感じられない。先程までスタジアムの席を埋め尽くし、呑まれるその瞬間までそこに居たであろう沢山の人々を思い出し、ピットの背に冷たいものが伝う。
「─ピット。」
「！」
混乱する脳に、何よりも優先すべき声が届く。振り返ったその先には、光を纏う緑髪の女神─パルテナが佇んでいた。嫋やかに笑みを浮かべるその様に、ピットの心が平常を取り戻していく。
「─ピット、此処へ。」
「はいっ─パルテナ様。」
もう一度、今度は指示を添えて名を呼んだパルテナの御前に、ピットはすぐ様跪く。祝福を受けている白翼が、彼の人を前にするだけで歓喜するように微かに震える。
「ピット。今、『この世界』には危機が訪れています。それは分かりますね？」
「─はい。」
「よろしい。…今回、私は直接貴方の力となることは難しいでしょう。《招待》は貴方宛のものだったのですから。」
「…え？それってどういう─」
ピットが言い切らないうちにパルテナが懐から取り出したのは─赤色の蝋で封をされた、真白の封筒。受け取ったピットは内容に目を通し…やがて、呆然とした顔でパルテナを見上げる。
「…ボクが、ファイターに…？」
「ええ。おめでとう、ピット。」
歓喜にピットの視界が潤む。慌てて目を拭う彼を暫く微笑みながら見ていたパルテナは、その表情をふと引締めた。
「…盛大に祝いたいけれど、今はそういう訳にもいきません。」
掌を上にしてピットの眼前に掲げたパルテナの元に力が集約し─やがて、優美な曲線を描く細身の弓が顕現した。ふわりと彼女の掌から離れたそれは、真っ直ぐにピットの元へ。
「それは、いつも貴方に授けていた神弓─それを、貴方が彼等の中に加わることを受けて調整し直した物です。普段は弓に、時に双剣とも化し…きっと、貴方を助けることでしょう。」
「これがボクの…有難うございます、パルテナ様！」
行きなさい、と厳格な指示がピットの鼓膜を震わせる。弓を携えて駆け出した彼は、開かれた大扉から墜ちる様に落下し─やがて滑空しながら見えなくなる頃、1人残されたパルテナは憂いを帯びた表情で呟く。
「…あの少年も、このままでは─」
遠見を弾かれる寸前に視た、囚われの少年の姿。遠見越しにも感じられたその旧い力を思い返し、パルテナは彼の無事を願った。
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チイチ(プロフ) - suwaroさん» こんにちは！来ちゃいました、続編に…！またコメント下さって本当に嬉しいです、有難うございます！頑張らせて頂きますので、どうぞ宜しくお願いします！ (2019年11月21日 20時) (
レス) id: a34c130848 (このIDを非表示/違反報告)
suwaro - 続編キター！これからも頑張ってください！ (2019年11月21日 6時) (レス) id: 1a4b63d778 (このIDを非表示/違反報告)
チイチ(プロフ) - Mirai atさん» こんにちは！続編でもコメント頂けてとても嬉しいです…！有難うございます！ これからバンバン更新していきますので、またよろしくお願いします！ (2019年11月18日 23時) (レス) id: a34c130848 (このIDを非表示/違反報告)
Mirai at(プロフ) - ついに続編ですね!更新待ってまーす。 (2019年11月18日 15時) (レス) id: 86ab96dee6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チイチ | 作成日時：2019年11月16日 1時
