�勝ヌ消議絅縫礇好僉� ページ12
─途端。ふと、五人の間をすり抜け、波紋が広がるように…��何か��が、周囲へと放たれた。
その何かに、未だ外にいたニンフィアとピカチュウ、２匹のペロッパフはびくりと身を震わせて反応し、サトシ達もまた、背中をざわりと伝う奇妙な感覚に思わず身体を強ばらせる。
しかし、少女とニャスパーは至って普通に、何事もないかのようにシトロンの手に触れたまま、暫く目を伏せていた。
…そうして、どこか遠くでメェークルがひと鳴きした頃。
「…まあっ、見つかったの？それは良かった！流石、私の自慢のお友達です！」
「にぃ、にゃっぱっ！」
「えぇっ！？な、何が起きたんですか…？」
歓声と共にぱっと手を解放され、メガネの位置を直しながら酷く狼狽した様子でシトロンが少女へと尋ねる。
シトロンが口火を切ったというだけで、サトシやセレナ、ユリーカも今の出来事に興味津々といった様子で、少女の言葉を待った。
「ふふ、ニャオニィ─ニャスパーの耳って、普段は閉じているでしょう？あれは強いサイコパワーを抑える為なんです。普通は開くと暴走してしまうけれど…1つ扱い方を変えれば、ね？こうして、名探偵ニャスパーに早変わりです！」
少女はくすりと笑い─再び荷物を浮かばせたニャスパーの頭にぽむ、と手を乗せながら誇らしげにそう言った。
ニャスパーの方も、心做しかその小さな身体で精一杯胸を張っているように見える。
「幸運なことに、此処から程近い様ですよ。さあ、荷物と小さなお友達を迎えに行って、早速レジェルークへ向かいましょう！」
「わーい！」
自分の大切な友達の居場所が分かってほっとしたのか、ユリーカが元気よく声を上げる。
ペロッパフを抱え、軽い足取りで、足元に絡みつこうとする草や蔦をものともせず進む少女とニャスパーの後ろ姿を、サトシ達は追った。
＊
「わーっ！デデンネ寂しかったよね？ごめんねぇ！」
「でねね、でーねっ！」
森を抜け、あの場所に戻った一行。離れた時のままの態勢でテーブルの上に丸くなって寝ていたデデンネに呆れながらも安心し、ユリーカがその身体をそっと抱き上げ、シトロンは早速片付けに入った。
ごめんと言いながら何度もデデンネを抱き締めるユリーカに、デデンネは苦しそうな顔をしている。それを見守っていた少女が、ふと言葉を零した。
「『もういいよ、ちょっと苦しい』ですって。ユリーカちゃん、少し緩めてあげてくださいね？」
「はーいっ！…って、えっ？今の、デデンネが言ったの？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：チイチ | 作成日時：2018年12月26日 0時
