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Aside
今日も朝練がありスポドリを作り、タオルを用意し
記録を取っていく。
私は仕事を一人でこなしていく。
マネは一人じゃない。二人だ。
もう一人のマネの深瀬 陽菜乃は
部員の練習を応援し、スポドリとタオルを渡す係だ。
係ではない。いつの間にかそうなってしまった。
スポドリを作り持って行こうとすれば
「スポドリできましたか?重いですよね!
もってきますよー」
といい、それを部員に配る。
タオルをいつもの場所に置いておくと
「今日のタオルはこれですか?もっていきますねー」
といい、また部員に配る。
そして彼らは彼女に
「スポドリありがとな!今日も美味しかった」
「いつもありがとな」
と声をかける。
その言葉を素直に受け取る彼女は
「私に出来るのはこれくらいです!
みなさんもおつかれさまです!」
と、無邪気な笑顔で笑う。
あの笑顔に本当に裏は無いのかと思うくらいだ。
忘れ去られたように声をかけられない私は
また一つため息をつき
彼女から持ってこられた空になった容器を洗う。
「楽しくて部活が大好きだったあの頃を返して」
ポツリ誰にも聞こえないような声でつぶやく。
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作者名:そら | 作成日時:2017年11月12日 15時