星月先生はスランプ中！？【オリジナル】 (ページ3)

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第三話ページ3

＊＊＊三十分後＊＊＊

「だめだあ！全っ然思いつかない！」

私は、『サイレントルーム』にいることを忘れて大声を出してしまった。

彼方さんがこっちを振り向く。

ああ、迷惑かけちゃった…。穴があったら入りたいよ…。

「どうしたの？ちょっと見せて。」

彼方さんがパソコンをのぞき込む。

次の瞬間、彼方さんは今日一番驚くことを言った。

「もしかして、宙ちゃんって…小説家の星(ほし)月(づき)宙(そら)さん？」

あああ…。今ほど透明マントが欲しくなったときはないよっ‼

っていうか、なんでバレるの～！

もう小説家やめようかな…。

あれから衝撃の事実がいろいろと発覚しまして。

一時間近く話し続けておりました結果をまとめると…。

１．彼方さんは私の小説の読者さんらしい。
２．彼方さんも小説家らしい。
３．「黒崎秋斗」という名前で活動している。
４．私が大好きな小説家と同一人物。

なんかミステリアスな彼方さんのことをちょっと知れた気がして嬉しかった。

あと、黒崎秋斗先生は私が尊敬している小説家で、目標だったから、すんごい大声出しちゃったよ。

しかも、私の最近の悩みも聞いてくれて…。

初めて人に打ち明けられた。

ボロボロ泣いてる私に、彼方さんは優しく声をかけてくれたんだ。

嬉しすぎてもっと泣いちゃったけど。

で、現在私は彼方さんのおうちに向かってます！

私は断ったんだけどね…。

「着いたよ！あと、宙ちゃんと同じくらいの年の友達呼んでるからさ。一緒に遊ぼう？」

「つらいときは遊ぶことも大事だから」って言ってたけどホントにしてくれるなんて。

なんてすてきな人なんだろう。