act21-9 2 ページ27
「加藤さん!私なら大丈夫です!私のためにたくさんの人を苦しめるなんて、間違ってます!」
加藤「・・・間違っていても・・・構わない」
「それに・・・今まで大禍時を止めるために一緒に頑張ってきたじゃないですか!」
加藤「けどそれじゃあAを守れないことに気付いたんだ・・・!確実にAを助けるには、結界柱を壊すしかねえんだよ!」
私達の言葉は、加藤さんには響かなかった
それほどに、彼の決意は強固なんだ
私を助けたい、その一心で・・・
小山「そんなことさせない、Aだってそんなこと望んでいない」
小山さんの言葉に、私は頷いた
その様子を、加藤さんは悲しそうに眺めている
加藤「・・・いつもそうだ、結局誰よりもAのことを分かっているのはお前なんだ、お前にしか・・・彼女の心に寄り添えない・・・」
小山「・・・シゲ?」
加藤さんの言葉は、何だか自分に言い聞かせているように聞こえた
加藤「・・・羨ましいよ、小山・・・」
その言葉は呟くように小さく、聞き取ることが出来なかった
加藤さんは迷いを払拭するように首を大きく横に振り、私達と視線を合わせる
加藤「邪魔してこようと、俺はやり遂げる、小山・・・たとえお前と戦うことになっても!」
加藤さんの発言に、小山さんは露骨に困惑していた
一方の加藤さんは、鋭い眼差しを小山さんに向けており、その意志が本物なのだと感じた
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作者名:天照 | 作成日時:2019年10月12日 18時