act27-3 ページ37
憎悪、怨嗟、苛立ち
先代さんが私に向ける負の感情が、痛いほど伝わってくる
先代「・・・力もなく弱音ばかり吐いていた小娘が、ここまで私の邪魔になるとはな・・・」
「天界に来て・・・私は変わったと思う・・・、皆が・・・私を強くしてくれました」
先代「だが所詮、私の前では何もかもが無力!捻り潰されて終わりだ!」
手越「させねえよ、先代、俺達は・・・お前を止める!」
私達は鋭い眼光を彼女に向けた
先代「それにしても四凶の奴ら、こんな雑魚共を始末出来ないなんて、役立たずにも程がある」
溜息交じりに言う先代さんに、NEWSの4人の表情が険しくなる
先代「まあいいか、使えない道具に用はねえ」
手越「・・・ふざけるな、先代」
増田「あいつらはお前の道具じゃねえ」
先代「おかしなことを言うな、四神は姫の道具でしかねえよ、役に立たなければ価値はない」
「・・・違う!貴女は間違っています!」
先代さんは顔をしかめて私の方を見た
先代「間違ってる?てめえだって同じ姫なら分かるだろ?A」
「四神は姫の道具じゃありません、少なくとも私は・・・NEWSを道具だなんて思ってないし、傷ついたら・・・悲しいです」
小山「A・・・」
「同じ姫でも、私と先代さんは違います、私はNEWSが・・・大好きです」
先代「相変わらず、甘い姫様だな」
加藤「何が悪い?Aはいつだって俺達を信じてくれた、だから俺達はここまでこれたんだ」
シゲアキの言葉に、祐也、貴久、慶一郎も頷く
力強く、真っ直ぐな瞳が先代さんを映す
先代さんは動じず、僅かに口の端を吊り上げた
先代「・・・ところで、知っているか?どうして地界の連中は自由に天界と地界を行き来出来るか」
「・・・いえ・・・」
先代「あれは正しくは、地鬼に備わった力だ」
「地鬼に・・・?」
先代「ああ、地鬼は裏の世界に自由に道を作り、いつだって天界を襲えた」
天界に地鬼が襲って来たのは、その力を使ったからなんだ・・・
サダメさんや四凶もそれが出来たのは、地鬼だから・・・
・・・あれ・・・?
増田「・・・先代、お前も移動に使う黒い靄を出していたよな?」
私が抱いた疑問を、貴久が先に聞いた
先代さんは私達がそれに気付いたのが嬉しいのか、先程よりも露骨に不敵な笑みを見せる
先代「そうだ、どういうことか・・・分かるな?」
問いかけられ、察した
同時に、その真実に体が震える
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天照(プロフ) - masugayaさん» ありがとうございます!凄く嬉しいです!毎日楽しみにしていただいて、光栄な限りです。最後までドキドキをお届けで出来るよう頑張ります。これからも応援していただければ、作者が泣いて喜びます。 (2018年10月31日 20時) (レス) id: e770dcdb6d (このIDを非表示/違反報告)
masugaya(プロフ) - ラストスパートですね...!陰ながら一喜一憂して見させていただいてます!毎日楽しみです。頑張ってください、! (2018年10月30日 23時) (レス) id: 35db361755 (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - カナンさん» 感想ありがとうございます!凄く嬉しいです!様々な謎が次々と明らかになり、驚いて下さるのは私が期待したリアクションだったりします。最終決戦間近、主人公もアホテラスも頑張ります。 (2018年10月28日 19時) (レス) id: e770dcdb6d (このIDを非表示/違反報告)
カナン - キセキがお母さんということや、NEWSが元人間というのにびっくりしました!夢主にはとても頑張って欲しいです! (2018年10月27日 22時) (レス) id: de1e2b87c0 (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - はーみゃんさん» 非常に長い小説を最初から・・・、とても嬉しいです!感謝感激です!ありがとうございます!新たな発見があったり、これが伏線だったのかな、と気付いていただければ光栄です。何度も読みたくなると思っていただけるとこれほど嬉しいことはありません。 (2018年10月24日 19時) (レス) id: e770dcdb6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天照 | 作成日時:2018年10月14日 18時