4人は神様！？ 4

act10-7 ページ26

私は男性と顔を合わせ、悲鳴が聞こえた方へ走った







「！！」




着いた場所は、草原だった




その奥の光景に、絶句する







地面が抉られ、所々穴が開いていた



その中央付近で、子供達が固まって座り込んでいた



皆の少し前に、大きな異形が見える


ねじれた角に大きな口、赤く光る眼


腕には長く鋭い爪が3本ずつ付いており、胴体はムカデの様に長く連なっている


尻尾の先には針が付いており、サソリを彷彿とさせる



男性「地鬼・・・！？」



地鬼は子供達に近づき、大きな口を開いた


鋭利な牙がびっしりと生えている



子供達は声を上げ、動くことが出来なかった


私は思わず駆け出し、地鬼と子供達の元に向かった



「皆！！」

少女1「！姫様！」


地鬼の動きが止まり、私に視線を向ける


私を狙っていると察して少し体が震えたが、恐怖を抑えて子供達の前に立ち塞がった




今に始まったことじゃないけど、後先考えず行動して、どうすればいいか分からない



周りを見渡しても、穴が開いた地面が目に入るだけ




「・・・・・！」



私は地鬼から目を離さないまま、少しずつ移動した



地鬼は私を追い、距離を詰めていく




ある場所まで来ると、私は足を止めた


地鬼も同じように止まり、口を開いて飛びかかって来た



私は瞬時に横に飛び退き、地鬼をかわした


私の背後の地面は、穴が開いている


地鬼は勢い余って穴に落下した





咄嗟の行動だったけど、上手くいって良かった・・・



再び子供達に駆け寄る




「皆、怪我はない？」

少年1「うん、平気」

「早くここから逃げよう！ついてきて！」


皆を見回して伝え、穴を避けて走った


時々振り返り、皆が付いてきているのを確認する







ふと、足元が揺れる感覚がした



「・・・皆！急いで！」


危機を感じた私は、皆にそう声をかけた






刹那、地面に大きな亀裂が入り、そこから地鬼の爪が飛び出した

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