第七話「同い年の主人」 ページ8
だから初めて食べる暖かい飯はとても美味しかった。女、主人は微笑みながらケーキを食べていた。この家は王族と近しい関係らしい。そのために食べてもらうと。やっぱり見栄だけなんだと思った。
「自由に生きて欲しいからね。」
耳を疑った。自由、なんて言葉聞くなんて思わなかった。だって俺は、買われたその日からこの主人の物だ。どこに行ってもそれは変わらない。なのに、自由に生きて欲しいと言う。意味がわからなかった。
驚いて主人を見れば、笑っていた。
「コネシマはすごいね」
何が凄いのか分からなかった。字を読めることが？勉強しているところと同じところを見ているのが？頭が疑問で埋まる。主人はまた笑った。
「分からない所を分からないって言うのは、簡単な事じゃないからね」
主人はショッピくんの問いに答えるために本を取りに本棚に向かった。それを言うならショッピくんも聞いてるから、俺は偉くなんかない。けれど、口元がずっと緩みそうになっていた。
それから毎日勉強した。スレイブとして買われたはずなのに、主人、は何もしなかった。
勉強をすれば一緒にやろうと言われ
ご飯を食べれば何が好きか尋ねられ
寝る時はおやすみと声をかけられる。
そんな日々が続いた。あの人は命令をしなかった。いや、されたことはあったな。たった一度だけ。その日はよく晴れていた。この家に慣れて、許可を貰って探索をしていた時だった。
『見ろショッピくん！でっかい木やな！』
この家の庭に生えている大樹は逞しかった。きっと上から眺めたら景色がよく見えるだろうと、持ち前の身体能力で上がっていった。下から止めようとするショッピくんの声も無視して、足を滑らせ、結構な高さから落ちた。
「無茶しちゃダメだよ。」
結果として、全治一ヶ月の怪我を負った。しんぺい神には謝り、ショッピくんが持ってきた本を読んでいた。
「コネシマ！！」
いつも聞き覚えのある声が妙に焦っていて、今日の朝に他の家の令嬢とパーティをしてくると出ていった主人は、令嬢のはずなのに汗をかいて帰ってきた。
『A様帰ってきてたん！？いやー、変なところで滑ってもうて、この通り…』
「馬鹿！！」
最後まで言えなかった。主人は泣きそうになっていた。
「どれだけ、心配したと！っ、いい？危険なことはしないで！これは、命令よ！！」
そのまま、主人は泣いてしまった。骨を折った時より、不注意で火傷した時より、今の方がずっとずっと痛かった。
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loW(プロフ) - 兎さん» それについては前にもご指摘されたことがあります。その時にも実際に確認した所、内容が酷似する所があり、幾つか修正致しました。結論としましてはパクリではありません。ご友人の方にオススメして下さったのに、大変申し訳ございません。 (2023年1月21日 8時) (
レス) id: ae4054d4f7 (このIDを非表示/違反報告)
兎 - （続き）たしかに内容が酷似していました。たまたまだったり参考にしただけと言うにはあまりにも似すぎています。ほんとうにパクリなのですか？ (2023年1月21日 7時) (レス) id: 05be321f09 (このIDを非表示/違反報告)
兎 - lowさんの作品、いつも楽しく拝見させていただいてます。この前、友人にこの作品を進めたところ、「pixivで掲載されているwrwrd！の二次創作『もしかして:悪役』のパクリ」と言われてしまいました。実際に読んでみたところ (2023年1月21日 7時) (レス) @page22 id: 05be321f09 (このIDを非表示/違反報告)
loW(プロフ) - ピット☆さん» 教えて頂きありがとうございます。youtubeをコピーし、Googleで検索したところきちんと出てきましたが、こちらの不手際が原因ということもあります。早急に貼り直したいと思います。 (2022年10月29日 17時) (レス) @page49 id: ae4054d4f7 (このIDを非表示/違反報告)
ピット☆(プロフ) - 同様に飛ぶ事が出来ず、動画投稿のツイートからやっとyoutubeのチャンネルページ等に飛べましたのでもしかしたらURLを貼り直す方がいいかもしれません💦 (2022年10月29日 11時) (レス) id: 9c7661f737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：loW | 作成日時：2022年9月29日 19時
