銀ノ魂篇9ー拒絶ー ページ10
ーAside
阿音に名を呼ばれ、声のした方向へ、ターミナルの前へと走る。
後ろを振り返ると、真選組や夜兎の人達が必死に虚を止めてくれている。
追いつかれる前に何とかしなければ。
ターミナルの周りは暴走したアルタナが勢いよく吹き出しており、すぐ側まで寄っていけるような状態ではない。
「この距離でも何とか鎮められるか。」
ここからでも何とかなる。そう思って手をかざそうとした。
「……あれ。」
手が上がらない。下がったまま、上に上がろうとしない。
下を見ると、手足はガタガタと震えていた。
「……ここまで来てまだ…」
とっくに覚悟を決めたはずの私の体は虚との別れを、この手で虚を殺すことを恐れ、拒否して固まっていた。
「覚悟は決めたんでしょ。」
震える手足を睨みつけると、ゆっくりと右手をターミナルの方へかざした。
息を吸い込み、体に力を込める。そしてターミナルを見据え……
「A様!!危ない!!!」
後ろを振り返ると同時に私の体は強い何かに吹き飛ばされ、ターミナルに強く全身を打ち付けた。
頭への衝撃も重く、私の視界は暗くなっていく。
「貴方にも邪魔はさせません。」
虚の声が耳に届いたのを最後に、私の意識は途絶えた。
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れい(プロフ) - レミリアさん» 初めて見た虚の小説が私の小説だったなんて、とても嬉しいです!最後まで見ていただき本当にありがとうございました! (2020年6月17日 22時) (レス) id: 083c2e3efe (このIDを非表示/違反報告)
レミリア(プロフ) - 完結おめでとうございます!ハラハラドキドキさせて頂いておりました!虚の小説を始めて見たのがこれでよかったと思っています!本当にお疲れ様でした! (2020年6月17日 17時) (レス) id: 0a87aae102 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - ゆるさん» ありがとうございます!のろのろ更新になってしまうと思いますが、そろそろ完結なので最後までがんばります! (2020年6月9日 20時) (レス) id: 083c2e3efe (このIDを非表示/違反報告)
ゆる - 更新楽しみにしてます! (2020年6月9日 12時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - ながのけんさん» 返信遅れてすみません!好きと言ってもらえて本当に嬉しいです!励みになります!!これからも更新していくのでよろしくお願いします! (2019年5月30日 19時) (レス) id: ab40bf5b47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れい | 作成日時:2018年8月23日 16時