【銀魂】終焉まで貴方と【番外編】【虚】【吉田松陽】【朧】

入れ替わり篇4 ページ18

ー虚side

最近Aが忙しくて構ってくれない。

まぁ、私も暇な訳では無いが、暇な時間を見つけてAに会いにいく。

すると、

「今は忙しいから後で。」

Aは必ずそう言ってどこかに行ってしまう。待っても後では来ない。

最後に手を繋いだのは4日前、抱きしめたのは1週間前、キスをしたのは2週間前、性行為に関しては1ヶ月もしていない。

そろそろ限界だ。

Aの部屋に押しかけて、忙しいと断られても無理やり襲ってやろう。

時計を見上げるともう2時。

皆が寝ているであろう時間帯。

早足でAの部屋へと向かう。

ノックもせずに扉を開けると、書類にサインをしていたAがビクリと震えてこちらを振り返った。

「A、もう忙しいは通用しませんよ。」

「えっ、どういう」

困惑した表情のAをひょいと抱き上げると、ベッドに寝かせ馬乗りになる。

「気絶してもやめません。」

にこりと微笑むとAは引きつった表情でこちらを見つめた

「う、虚様……いけません。」

「え？」

今Aはなんて言った？

虚様？

2人きりのときAは私の事を呼び捨てで呼んでいるし、敬語も使わない。

「……誰ですか？」

いきなり押し倒されたとはいえ、Aがここまで動揺することも中々ない。

Aではない。

では目の前にいるのは誰？

「虚様、少し聞いて頂いてもよろしいでしょうか。」

Aの姿をした何者かは言いずらそうに目を逸らした。

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