洛陽決戦篇3 ページ27
ー虚side
モニターには敵を次々となぎ倒し進んでいく4人の男が映っていた。
坂田銀時。高杉晋助。桂小太郎。坂本辰馬。
かつて四天王と呼ばれた彼らがまた集結し、私の前に立ちはだかる。
冷静な気持ちとは裏腹に、心臓は激しく脈打っている。
松陽………お前はこの光景を見て何を思う。
再び弟子達の心がひとつになった喜び？
それとも、全員私に殺されてしまう悲しみ？
横には深刻な顔をしてモニターを見つめるA。
その瞳は4人の無事を祈っている。
気に食わない。
あの4人は私の敵だというのに、私よりもあの4人の勝利を祈るのか。
｢A｣
Aはハッとして私の方を向く。
｢分かっていますね、見つけ次第殺しなさい。｣
｢……はい。｣
｢……私よりもあの4人が大切ですか。｣
｢そんなこと…｣
自分でも面倒くさいとは思うが、溢れる気持ちを抑えることはできない。
｢私にはあの4人の無事を祈っているようにしか見えないのですがね。｣
｢違います…｣
目を伏せて弱々しい声で返事をしたA。
｢私は海坊主の相手をしてきますから、貴方は自分の出来ることをしなさい。｣
Aの幸せを望んでおきながらこんな事しか言えない自分に嫌気がさすが、いくら自己嫌悪の念に浸っても仕方がない。
その場を去ろうとした時、服の裾が掴まれた。
振り返ると、そこには心配そうな顔で立っているA。
｢……海坊主は強いから……｣
｢そうですね。｣
Aは服を掴む手に力を入れて
｢死なないで｣
小さな声で呟いた。
私は我慢できずにAを引き寄せ、唇を重ねた。
深く、長くキスは続いて、私が唇を離した時にはAの顔は真っ赤に染まり、瞳には涙が滲んでいた。
危うくこの先までしてしまうところだったが、今はそんな事をしている場合ではないという事を思い出し、私は地上へと向かった。
私は死ぬことを望んでいるのに、あんな顔で死ぬなと言われては心が揺らぐ。
｢一番の障壁は貴方なのかもしれませんね｣
雲で覆われた太陽のない空を見上げて呟き、少し笑った。
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れい(プロフ) - うめれんさん» ありがとうございます！！続きもこれから書いていくのでよろしくお願いします！ (2018年8月23日 9時) (
レス) id: ab40bf5b47 (このIDを非表示/違反報告)
うめれん - 続編おめです！続きがどうなるかわっくわくします！ (2018年8月21日 20時) (レス) id: 3b762581a6 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - ほのかさん» 前作から読んでいただきありがとうございます！！凄く嬉しいです！！！これから虚様ともっと絡むので楽しみにしててください！！ (2018年7月1日 0時) (レス) id: ab40bf5b47 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 前作から見させてもらってますが、やっぱり面白いですね！(笑)虚様と夢主ちゃんのこれからも気になる､､､！ 更新楽しみにしてます！ (2018年6月30日 23時) (レス) id: 4fff391cad (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - まっちゃあいすさん» ありがとうございます！！！応援していただけるとやる気が出ます！！頑張ります！！ (2018年6月30日 19時) (レス) id: ab40bf5b47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れい | 作成日時：2018年6月30日 15時
