検索窓
今日:2 hit、昨日:15 hit、合計:68,306 hit

洛陽決戦篇2 ページ26

ー朧side

激しく咳き込み、掌に吐き出された血を見つめる。

虚様と会話を交わし、松陽の弟子……俺の弟弟子の情報を集めるため椅子に座り、大きな液晶画面に向かう。

調べながらも咳き込み、どんどんと血が吐き出される

「朧……?」

後ろを振り返ると、Aが立っていた

Aが見つめる先には俺の手。吐き出した血で染まった手。

「朧……それは…一体」

見られてしまったか、と溜息をつき、Aに向き合う。

「俺が虚様の血を受けて生き延びたという事は知っているな?」

Aは静かに頷く

「いくら血を受けたとしても、不死になる訳では無い。寿命だ。逆にここまで生きていられたのが凄いくらいだ。」

「………死ぬの」

酷く沈んだ声で投げかけられた問いに戸惑うが、もう誤魔化す事はしたくない。

「あぁ、死ぬ。あと1週間もないだろうな」

椅子から立ち上がって、手を震わせているAを抱きしめる。

「俺のことは気にするな、お前の出来ることをしろ。」

Aの頭を撫で、自室へ戻る。

「良かったんですか、朧。」

「えぇ、バレたならもう何も隠す必要は無いですから。」

「貴方は私の為によく働いてくれました。」

「私は死ぬまで貴方の役に立ってみせます、私の命は貴方のために使います。」

「そうですか。」

死が迫っている俺は、自ら死に向かって歩いている虚様の背中を見つめる。

虚様の苦しみは私には分からない。

愛しい人が必ず自分よりも先にいなくなる悲しみを、それ故に恋人よりも自らの死を強く望む苦しさを知らない。

「朧様!敵が洛陽に!!」

部下の報告を合図に刀を握りしめ、最期の場所になるであろう星を見つめた。

洛陽決戦篇3→←洛陽決戦篇1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (54 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
84人がお気に入り
設定タグ: , 吉田松陽 , 銀魂
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

れい(プロフ) - うめれんさん» ありがとうございます!!続きもこれから書いていくのでよろしくお願いします! (2018年8月23日 9時) (レス) id: ab40bf5b47 (このIDを非表示/違反報告)
うめれん - 続編おめです!続きがどうなるかわっくわくします! (2018年8月21日 20時) (レス) id: 3b762581a6 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - ほのかさん» 前作から読んでいただきありがとうございます!!凄く嬉しいです!!!これから虚様ともっと絡むので楽しみにしててください!! (2018年7月1日 0時) (レス) id: ab40bf5b47 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 前作から見させてもらってますが、やっぱり面白いですね!(笑)虚様と夢主ちゃんのこれからも気になる、、、! 更新楽しみにしてます! (2018年6月30日 23時) (レス) id: 4fff391cad (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - まっちゃあいすさん» ありがとうございます!!!応援していただけるとやる気が出ます!!頑張ります!! (2018年6月30日 19時) (レス) id: ab40bf5b47 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:れい | 作成日時:2018年6月30日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。