殺し屋の女性と青年は今日も血と舞う【wrwrd】 (ページ12)

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NO.11 ページ12

『それでは俺はこれで。』
殺し屋から我々国の幹部となり、俺その報告を弟としんぺい神にしたく、忠誠を誓って数分経った後に俺は総統室から出た。
今日から俺もここの一員か、
そう思いながらここの物凄く長い廊下を歩いてくと本当にゾムの身体能力は人一倍、いや、二倍に優れているんだな。と、思わず感心してしまう。
医務室からはそう遠くはないのだが、よっぽど早く報告したかったのだろう。
俺は歩きから小走りで移動していた。
しかし、ここである異変に気づいた。
医務室の方から微かな血の臭いがした。
一歩、また一歩と歩くとその分血の臭いが強くなり、強くなる分、少しずつ不安を感じていた。
しかし、こんなノロノロと歩いていると最悪の場合、誰かが死に至る可能性がある。
俺は歩きから小走りに変え、廊下を走った。
先程よりもいっそうと臭いは強くなり、慣れてるはずなのに段々と吐き気が込み上げてきた。
『レオン!!しんぺ……しんぺい神!!!』

床へと倒れこんでいるしんぺい神を見て俺は今までで出したことのない大声をあげた。
しんぺい神の近くへしゃがみこみ､脈を測る｡
……僅かだがまだ生きてる｡
俺は｢包帯｣｢消毒液｣｢コットン｣と書かれた棚から乱雑に取り出ししんぺい神の白衣を脱がす。
しんぺい神の呼吸はハッ……ハッ……とギャスピングになっており、かなり危険な場合になっていた。
ここでしんぺい神を救うんだ……!!
そして、しんぺい神に幹部になったことを伝えるんだ……!!!
白衣の下に着てあったTシャツを乱暴に破き傷口を見る。
小さいがそこからドクドクと血は流れており、床に散らばった血の乾燥具合を見、時間それほど時間は経ってはないということがわかった。
『……大人しくしてろよ…しんぺい神…!!』

そして、俺は治療を開始した。