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「あっ...ど、どうも...」
わたしは銀さんにそう言っていた...
銀さんは頭をガシガシと掻きながらわたしを見ていた。
すると、
「銀さん!今 女の声が...って、アンタ誰!」
と、さっちゃんという人物は銀さんを追いかけて玄関までやってくると、そこにいたわたしを指さした。
それに対してわたしが「あっ」と言いかけると銀さんはわたしの肩を抱き寄せて、
「誰じゃねェよ、よく聞けメス豚ァ...コイツは俺の女だ。ってワケだからてめーはマゾ星にでも帰りやがれ!」
と言った。
わたしは銀さんのそのものの言い方は如何なものかと思ったけど、浮気ではないことがよくわかった。
銀さんの顔を見上げてみると、
あ...かっこいい...
なんて思ってしまったのは内緒!
銀さんの "俺の女" 発言を聞いたさっちゃんはこちらを睨みつけて話し出した
「銀さん...なによ...あれだけ思わせぶりしといて...」
「いや、してないよ」
「あれだけ私に愛を誓っておいて...」
「いや、誓ってないね」
銀さんとのそんなやり取りを続けたさっちゃんはわたしに目を向けると
「アンタ、名前は?」
と、さっきまでとは違う低い声で言った。
「せっ芹沢A...です...」
わたしはさっちゃんからの殺気にビビりながら返す...
「芹沢?...どっかで聞いた事あったような...まぁいいわ!せっちゃん、私と勝負しなさい!」
せ、せっちゃん!?
いろんなことに「え!?」と驚いていると、わたしの肩を、鼻をほじりながらポンッと叩く男がいた...
「そりゃいいな。A、頑張れよ」
...と。
「決まりね。せっちゃん、それと銀さん!明後日の19時、この指定した所に来なさい...始末屋さっちゃんの力を見せてあげるわ!」
さっちゃんはそう言ってわたしに場所のメモを渡すと忍者の如く去って行った...
...って、
「銀さん!なんで勝手に引き受けるんですか!!」
わたしは部屋に戻る銀さんを追いながら怒っていた。
「Aも面倒なことに巻き込まれたアルナ」
「本当にAさんがお気の毒です...」
一部始終を部屋で聞いていた神楽ちゃんと新八くんはそう言ってため息をついた。
「しゃーねーだろ!あのメス豚しつけェんだよ!ありもしねーデタラメ言いやがって」
「だとしてもわたし全然関係ないじゃん!」
わたしが銀さんのその言い分に文句をたれていると神楽ちゃんがまとめに入った...
「A、もう勝つしかないアル」
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作者名:りず | 作成日時:2021年5月5日 23時