お祭り ページ20
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「源外さん、元気そうだった?」
わたしは銀さんの家にやってきて早々、銀さんと神楽ちゃんにそんなことを聞いた。
「あァ...ポンコツロボットいっぱい作ってやがったよ」
銀さんがジャンプを読みながらそう答えた。
「そっか、源外さんらしいですね...」
万事屋3人は今日、お登勢さんに頼まれて『源外庵』に行っていた。
銀さんは会ったことなかったみたいだけど、わたしはスナックお登勢でお手伝いをしていた時に何度か会っていて、源外さんとは顔見知り。それから源外さんにあった悲しい過去も聞いている。
お酒を飲むと少し悲しい顔を見せるのが印象的な人だった...
「とりあえず河原にカラクリ持っていったんだけど3日後の祭りに間に合わないからって私達明日からお手伝いネ、迷惑なジーさんアルヨ、ね?サブ!」
...と、神楽ちゃんは隣に置いてある大きなカラクリの腕に話しかけていた...
...って、あれ?お祭り?
「え、3日後にお祭りあるの?」
わたしは神楽ちゃんに聞き返した
「そーみたいアルヨ!ね、サブ!」
...そっか、もうそんな時期か...なんて考えていると、
「A...祭り、行くか?」
と銀さんに聞かれた。
「え!行く!」
わたしの返事は即答だった。
...だって、銀さんが誘ってくれるなんて珍しいから!
「よし、決まりだな...って、お前なんでそんなに笑ってんの?」
「べっ別に!///」
___この時のわたしは、銀さんとお祭りに行けることに喜んでいた。楽しみにしていた。
そのお祭りに "あの人" が現れるとは思わず___
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「あ、銀さん!頼まれてたいちご牛乳買ってきましたからね!」
「オー さんきゅ!」
わたしが買ってきた物を冷蔵庫にしまうために台所へ向かうとカレーの匂いがした。
「あれ?今日カレー作ったの?」
「あ、そういえば...Aも食うか?」
「うん!食べる!」
意外と銀さんって器用だから何作ってもおいしいんだよね♪
「んー♪ やっぱりおいしい!」
「A、俺いい専業主夫になると思わね?」
「それって単に働きたくないだけでしょ?」
「・・・」
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作者名:りず | 作成日時:2021年5月5日 23時