やっぱり ページ40
【銀時side】
「まってAちゃん、俺が悪かったってェ！」
...なんで冒頭から謝ってるのかって？
それはなァ...
この話がページ39の続きだからだ。
俺の(半分本音の)冗談にご立腹の様子のAはソファーから立ち上がり万事屋を出ていこうとした...ので、
俺は今それを必死に止めている。
「もォ、じゃあ用件はなんですか？」
俺に呆れたようにそう言ったA
結局優しいんだよな、コイツ
それを誰彼構わずやってると思うと少し腹立つが。
「まーまー 座れって！」
俺はそう言いながらAをソファーへと戻した
ここでようやく本題へ入るとするか。
俺が今日ここへAを呼んだ理由、
それは...
「A、お前の探してる野郎の居場所がわかったかもしれねェ」
これを伝えたかったからだ。
それを聞いたAは目をまんまるくして俺を見つめて、
「ほ...ほん、と...で、すか？」
Aは瞳を潤ませ、声を震わせながら俺にそう返した。
・・・
あー...俺は涙を見せる女にはめっぽう弱ェ...
ただ、その涙は高杉に向けられてると思うとイライラするが...
俺はAから少し目を逸らして
「...ああ。奴ァやっぱり攘夷浪士になっている。それもかなり過激派らしい。A、それでも会いてェか？」
と聞いた。
俺はいつでもAを自分のモノにしてェと思っていた。Aの首にぶら下がってんのがその証拠だ。
だが、恐らくAは違う。
Aの中にはまだ "シンスケ" がいるんだろ？
だとしたら、俺はAの中から "シンスケ" がいなくなるまで、コイツにはこれ以上手を出すわけにはいかねェ...そう思っていた。
できることなら、高杉とAが接触するようなことは避けてェ...けど、Aが会いてェと望んでいるのにも関わらず、それを叶えてやれねーのは俺は嫌だった。
俺は "あの日" 咄嗟に___ お前を置いて行った野郎は、俺が絶対に見つけ出してやる___なんて言っちまったしな...
俺はAの顔を見た。すると、
「銀さん、"やっぱり"...ってどういうことですか？」
...俺はさっきとは違うAの様子を捉えた。
思いっきり眉をひそめている...
...あり？？？
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作者名：りず | 作成日時：2021年3月17日 20時
