気づき ページ23
【銀時side】
俺は北斗心軒のラーメンを食いに来た。
_____ガラッ
「アラ 銀サン、久しぶり」
昼下がりのラーメン屋には女店主だけがいた。
「ん、オオ...今日はAは?」
「銀さん残念!今日はAはお休みよ」
幾松はなぜかニヤついている
「...へぇ、じゃあ今日は幾松のラーメンが落ちついて食えそーだな」
そう言いながら俺は真ん中のカウンター席に座った。
「そんなこと言っちゃって、銀さん、本当はAに会いに来たんでしょ?」
頬杖をつきながらメニューを見ていた俺は、そんなことを言う幾松を横目で見て、
「...んなわけねーだろ」
と言った。
すると幾松は、
「...銀さんも素直じゃないねェ」
と言いながらラーメンを作り始めた
「...素直じゃないってどーゆーこと?」
「そのまんまだよ」
・・・
「なにそれ」
「アンタら、わかりやすいのよ」
・・・
「...あの時か?」
俺はいつだか
「あの時しかないでしょ!」
幾松は笑う
「...ったく、なんか怪しいとは思っていたが そういうことかよ、俺ァまんまとハマっちまったわけか」
...ということはこの女、俺のこと見ておもしろがってたわけか、タチ悪ィ...
「Aから話はたくさん聞いてたからね、どんな男なのか気になって呼んだのよ、そしたら思わぬ収穫があったって感じかしら」
そう言うと幾松は「お待たせ!」とラーメンを差し出す。
「お!うまそーじゃねーか!」
一度 話はさておき、俺はラーメンをすすった
やっぱり
けど、
なんか物足りねェ...
俺は自然とAの笑った顔を思い浮かべていた___
「...銀さん、Aって可愛いでしょ?」
___「そーだな」___
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作者名:りず | 作成日時:2021年3月17日 20時