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◇土井side
「なんちゅう量の洗濯物を引き受けてくるんだ、
きり丸は…!」
春の山を越えていく。早朝ともあって、冷たくて爽やかな風が頬を流れて気持ちが良い。
今回の長期休みも、毎度の如くきり丸のアルバイトを手伝って。大量の洗濯物を終え、職員会議のために一足先に忍術学園へ向かうことにした。
きり丸は乱太郎やしんべヱと、後から行くと言っていた。いつものようなトラブルが起きないといいが…。
「今学期は補修なしで…
というよりまともに授業を進めたい…」
なんて呟きながら進み、山道もあと半分といったところか。さぁもう一息……
ん?!
気配を感じ、あたりを見回す。
『ぅあああああ〜!!』
「えぇ?!?!」
視界に入ったのは……忍装束か?!
叫び声とともに、どーーーーーん!!!
と、上から落ちてきた。上から。
「…………だ、大丈夫か…?」
『いっ!たぁーーーい!!!
うぇえええええん!!!』
目の前に落ちてきたのは、
黒い忍装束に身を包んだくの一だった。
目の前でうずくまる彼女に駆け寄り、
声を掛けようとしたら叫び出した。
と思ったら泣き出した。忙しい。
「だ、大丈夫ですか」
『うええ…
そ、その腕で抱き止めてほしかったぁあ…
って、あれ?…土井先生?』
私を知っている?
涙と鼻水で大変なことになっている彼女の顔をよくよく見ると、まさかの忍術学園の卒業生、AAではないか。
「Aくんじゃないか!どうしたんだ!
まさか追われてるのか?!」
追われているのだろうか、
それならば加勢せねばと尋ねれば、
彼女はへらりと笑って
『いえいえ仕事終わりで….….あ、やばい
あたま、ぐらぐらする………』
そしてそのまま
ぱたりと意識を手放してしまった。
さて、どうしたものか。
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作者名:はな | 作成日時:2020年12月14日 12時