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11.狼の背に乗って ページ12

エ「このままじゃ間に合わないよ?」

ハ「しょうがねぇ。」


 ジャックは、私を痛くないようにそっと地面に下ろす。


ハ「月夜を破る遠吠え!」


 あれは、狼?

 びっくりした。ジャックが変身したのか。

 私たちの方を見て首をフリフリするジャック。


『乗っていいの?』


 コクっと首を動かす。


『わ〜!もふもふ。』

エ「僕、オオカミの上に乗るの初めてだ…。」


 大半の人が初めてだと思うよ。


 ワオーンと一声吠えたあと、ジャックは猛スピードで走りだした。

 すごい。超早い。


ハ「ギリギリセーフ、か?」

『大丈夫。まだ先生来てないよ。』


 今日は温室で授業がある。それにしてもでっかい建物だなぁ。


ク「今日は薬草のスケッチをしてもらう。このリストの中から一つ選べ。」


 スケッチかぁ。苦手じゃないけど、得意ってわけでもないなぁ。

 好きなところで書いていいみたいだから、暖かそうなところにしよ。


ハ「俺は向こうの水辺にいる。何かあったら呼べよ?」


 そんな心配しなくても大丈夫だよ。何もないって。


エ「ぼ、僕はそこのお花畑にいるね?何かあったら、僕も呼んで?」


 ちょっと不安げ笑って私を見るエぺル。

 か、かわいい…。

 向こうの方は人が少ないけど、日当たりはものすごく良さそう。

 気の陰になってて見えないけど、もしかしたらいい薬草が生えてるかも。


『おじゃまします。』


 なんとなく呟いて、木の向こうへひょっこり顔を出す。

 そこには小さな池があって、周囲には綺麗な花が咲いていた。

 あれ書きたい。花まで近づくと、そっと腰を下ろす。

 あー、腰が痛い。何だかおばあさんになった気分。

 そのままごろんと寝転んで目を瞑る。

 陸にはあったかいものがたくさんある。

 太陽の光を浴びて寝っ転がるのがこんなに気持ちいとは知らなかった。

 日の光に包まれて、気づいたら私は眠ってしまっていた。



 




 

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Yellow‐あんみつ(プロフ) - 少し気になるんですけど、セベクの一人称って「僕」ですよ〜 細かくてすみません (2021年5月9日 21時) (レス) id: 643076eff9 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ - 続きが気になる (2021年2月15日 19時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
黒魔術 - あの、気づいたんですけど、ジャミルとジャックって頭文字が一緒なんですけど、 (2021年1月24日 10時) (レス) id: 0adc01732d (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年1月22日 10時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 過保護なキャラが可愛い過ぎますね。まじぎるてぃですね。更新頑張ってください。応援しております! (2020年8月17日 5時) (レス) id: 67c87e380d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:son_huuri | 作成日時:2020年5月19日 14時

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