甘味の大地、探訪記36 ページ38
『福岡県は戦うとすれば最後になりそうですね。福岡県知事は全く外交しない事で有名ですが、こちらから交渉を持ちかけようと思ってます...しかし』
しかし？
『関西広域連合と戦ってくれると嬉しいですかね...』
にっこりとテレビの向こうで彼は笑った。どこか狂気を感じさせる笑いだった。
そこでCMに入り、俺はリモコンでチャンネルを変える。他には対して面白いものはない。元に戻してグルさんを見る。
「どうだった？」
「どうって言われても俺は戦争に詳しくないので...」
笑いながらそう言った後「でもグルさんめちゃくちゃ真剣でしたね」と付け加えると「いつも真剣だぞ」と彼は不貞腐れた。
「じゃあ俺帰るわ！明日は早いからな、目覚ましかけるんだぞー」
「...親？」
小さくツッコミながら扉に向かう彼に手を振る。
「じゃあな、おやすみ」
パタンと扉が閉まり、俺はスマホアプリを開いて連絡が来てないか確認する。
職員から『研究が完了しました』という文章を見て『了解です、生産ラインに入れておいて下さい』と返信した。
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目が覚めてしまった。起き上がりながら時計を見る。時刻は午前2時、グルさんとの集合時間は9時だからまだ眠れるのだが職業柄体が早起きになっているらしい。
「...？」
ガチャリと廊下から扉が開く音がして俺は部屋のドアスコープを除く。グルさんだ。彼はスーツで部屋を出て足速に廊下を出ていく。
こんな朝早くに知事としての仕事を...？訝しんだが着いていってもこちらが怪しまれるだろう。俺は考えた後急いで着替えて窓の外を見る。丁度金髪の人物が車に乗って何処かへ向かった。
俺は俺で北海道を探訪しておこう。
ホテルから出て電話をかける。数回のコールがあり「...なんや...」と機嫌が悪そうだが電話に出てくれた。
「あぁ、トントンさんおはようございます。朝早くに申し訳ないのですが聞きたいことがあって」
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「当たりましたねー」
『...』
札幌から2時間30分、古宇郡泊村。俺は見渡せる高さの木を見つけて登りトントンさんに映像を送る。
泊発電所。原発を用いた電力発電所だ。俺はネットで発電所の画像を表示して目の前の施設と見比べた。
明らかに増設されており、何やら車の出入りも激しい。核施設も兼ねているのだろう。
俺の『北海道は核研究をしているのではないか』という仮説は当たっていた。電話を切って証拠を取り木から降りた。まだ少し時間がある。俺はしばし考えこんだ。
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わらび餅(プロフ) - コメント失礼します。いつも、主人公の行動力の高さを尊敬し、メンバーとの絡みは楽しく読ませていただいています！何者かは彼だけが知る41で多分、誤字だと思われる文がありました。下から、空白を合わせて17行目の文の機械が機会になっていました。長文失礼しました。 (2021年3月1日 15時) (
レス) id: 388ad0ca6a (このIDを非表示/違反報告)
都築(プロフ) - 失礼します。更新再開めっちゃ嬉しいです!!応援してます。体調には気をつけて頑張ってください。 (2021年1月18日 21時) (レス) id: e5f03274fe (このIDを非表示/違反報告)
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