関東と異端者29 ページ31
近くにいたのか、奈良さんが乱入したようでオスマンさんに代わって奈良さんが俺と会話する。
...というか、今何て言った？
「...もう一回言ってください」
「大先生が福岡との技術交換バレて他県に同盟についてもバラしたんや」
「...ヤバくないです？」
「幸い1人の知事にしかバレてないし口止めしたからそこから情報は広がってないけどそっちにもしかしたら知事が...」
途端バタバタと職員が部屋に転がり込んできた。アワアワとしながらも俺に何やら伝えようとしてくる。何となく察した。
「どうやらその知事さん来たっぽいですね...」
「速い！どうしよう！？」
そう慌てる向こうの電話口で遠くの方から悲鳴が聞こえてきた。大先生の声だから怒られてるのだろう。
とにかく今はそんなにのんびりしていられない。電話を切った俺は職員に指示を出して退出させ、急いで書類を机に仕舞い込む。
大きな音を立てドアが開いたのと俺が重大情報などが載った大量の書類を片付けたのはほぼ同時だった。全力で走ってきたようで肩で息をしながら知事らしき青年は床にダウンする。
とりあえずお茶を注いで目の前に置いておくとおそらく感謝の言葉を口にした(ゼーゼーとした呼吸の音で大半が聞き取れない)青年はお茶を飲み干した。
しばらくしてムクリと起き上がりまじまじと真向かいの席に付いていた俺を見つめた後、握りしめていた軽く皺くちゃになった紙を渡してきた。
受け取って確認すると書類のようだった。右上に大先生の署名がある。福岡県知事を紹介する内容だったので招待状の書類らしい。読み終わって青年を見るとあちらも俺を見ており目が合う。
「この書類は分かったんですけど県庁には何用で...？」
「俺も関西広域連合のように秘密裏に同盟結びたくて...」
やはり彼は知事のようだ。どこの知事かは知らないがとりあえず県庁に赴くまでの経緯を聞く。
「兵庫県の山陰陽州戦で違和感を覚えたんです、メンバーが最新鋭の戦車を研究してるそぶりもなかったし四国は海に特化していたのに突然戦車が変わって...」
「...それで？」
「大先生...兵庫県知事に問い詰めたら関西広域連合と福岡県の軍事同盟が発覚して脅して書類を書いて貰いました」
「何やってんだ大先生」
素直に感想を述べる。表向きは自分の県の開発にしたと聞いたがガバガバだったようだ。
青年は「改めて...」と握手を求めながら自己紹介する。
「埼玉県で知事をやっているひとらんらんです、宜しく」
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わらび餅(プロフ) - コメント失礼します。いつも、主人公の行動力の高さを尊敬し、メンバーとの絡みは楽しく読ませていただいています！何者かは彼だけが知る41で多分、誤字だと思われる文がありました。下から、空白を合わせて17行目の文の機械が機会になっていました。長文失礼しました。 (2021年3月1日 15時) (
レス) id: 388ad0ca6a (このIDを非表示/違反報告)
都築(プロフ) - 失礼します。更新再開めっちゃ嬉しいです!!応援してます。体調には気をつけて頑張ってください。 (2021年1月18日 21時) (レス) id: e5f03274fe (このIDを非表示/違反報告)
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