忘年会記念の侵略26 ページ28
『ちゃうんすよマジで』
『頼むから消してくださいお願いします』
「必死だなぁ...」
夜11時、俺は今日の分の仕事を終わらせて帰る準備をしながら奈良さん、愛知さんから来たLINEを確認する。
彼らは岐阜県で忘年会を開催している。滋賀県コネちゃんによると2日後を目標としてさらに二次会をひらくとの事だ。
忘年会というより一種のお祭りである。忘年会という名の戦争(やってる事は侵略)だ。
俺はタクシーに乗り込み、運転手に行き先を伝える。
動き出したのを確認しそのままLINEの返信を済ませることにする。
コネちゃん、奈良さん、愛知さんの順に返信を終わらせて最後に後日返そうとして今日まで未読だった北海道知事のLINEを開く。
内容は『北海道に招待する』というものだった。理由を聞くとすぐに返事がくる。
『甘味所ツアーin北海道』
...。
この人は呑気なのだろうか、こんな時期に(年の瀬)こんな情勢で...
しかし断るとあの姑みたいに粗探しするグルさんに変貌するだろう。俺は他県への宣戦布告をするという予定を送らせて北海道ツアーに参加することにする。
『分かりました、日時は決まってますか？』
『逆にいつが空いてるんだ？』
『2週間先までは大丈夫です』
『じゃあ丁度1週間後に2泊3日くらいで北海道遊びに来てくれ』
『分かりました』
俺の返事を確認したようで、既読がついてそのまま会話が終わった。アプリを閉じて鞄からスケジュール帳を取り出す。
宣戦布告の予定変更と北海道ツアーを書き込んだ所で家へ着いたようで車は止まってハザードランプが点滅する。
料金を払い鍵を差し込みながら腕時計を見る。もうすぐ日付が変わる時刻だった。
幸い明日は休養日になっている。思う存分寝てやろうと心に決めながら遅い夕食を作り始めた。
数日後、関西広域連合は福井県に宣戦布告した。滋賀県の軍隊を筆頭に沢山の連合軍が滋賀県境から侵略を開始し...まもなく併合された。
...かと思われたが間髪入れずに連合は石川県へ宣戦布告。そんなに早く来るとは思っていなかったのか、石川県はすぐさま端へ追い詰められ併合された。
_______
____
__
その記事を1人憂鬱そうに新聞で見ている者がいた。
温かなコーヒーに牛乳と砂糖を片手で入れ、湯気により眼鏡を曇らせながら彼はその新聞を読んでいる最中で興味を失い近くのゴミ箱に放り投げた。
「さて、積雪1センチで都市機能が麻痺する下等民族共を支配しよう。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 607人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わらび餅(プロフ) - コメント失礼します。いつも、主人公の行動力の高さを尊敬し、メンバーとの絡みは楽しく読ませていただいています！何者かは彼だけが知る41で多分、誤字だと思われる文がありました。下から、空白を合わせて17行目の文の機械が機会になっていました。長文失礼しました。 (2021年3月1日 15時) (
レス) id: 388ad0ca6a (このIDを非表示/違反報告)
都築(プロフ) - 失礼します。更新再開めっちゃ嬉しいです!!応援してます。体調には気をつけて頑張ってください。 (2021年1月18日 21時) (レス) id: e5f03274fe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
