彼は戦争屋ではない18 ページ20
会議が終わり、皆んな一斉に立ち上がった。ゾロゾロと会議室の出口へ向かっていると「え！？」と急に最後尾のオスマンが大声を出す。
「南海州が関西広域連合に入りたいって...」
「「「え！？」」」
南海州とは。現在の四国を平定した元々香川県の新たな名前である。もし入れたら対山陰陽州も協力してくれるだろう。俺は「ええやん」というと揃って
「入れようや！！」
「ええんちゃう？」
とコネシマと大先生も賛同した(シャオロンはリモート退席済みでいなかった)。
「大先生の秘策ってコレ？」
「いや？違うで」
「じゃあ何なん？」
コネシマが聞いているが全く教えようとしない。ハッタリだと決め込んだ俺は「とりあえず出るぞ」と前二人を急かした。
それから2日後、三重県に大阪、奈良、滋賀が宣戦布告した。
当初はドクトリンが貧弱なせいで押され気味だったが包囲、殲滅を繰り返し長期戦の末勝利。
愛知県は解放され、シャオロンは亡命先の沖縄からゴーヤを大量に持ち帰り愛知県の新たな食材として普及させていった。
なお愛知県が解放された同時期に福岡が熊本に宣戦布告し、北海道も新潟へ宣戦布告した。今はどちらとも併合まで後少しである。
一方で三重戦に参戦しなかった大先生は南海州と共に山陰陽州へ宣戦布告した。
しかし戦力差は大きく一進一退が続き長期戦が予想された。
「南海州の海軍で何とかなってます...」
リモート会議。俺と大先生の個人会議であるが、死にそうな声で大先生が言う。
「香川さんうどんで何作ってんねん...」
「あの空母うどん製なん？」
「しらね...そういや秘策はどうしたんや」
「あぁ、俺明日秘策しに離席せなあかんからトントンその間だけ代理してくれへん？」
「はぁ？」
顔をしかめたが大先生は気にせずに「お願いします！決着は忘年会には間に合わせるんで！」と画面前で土下座をし始めた。
ちなみに忘年会とは他県の温泉に旅行(宣戦布告)する邪悪な催しである。あと半年もないが果たして間に合うのだろうか。
「ええけど間に合わんかったら知らんぞ」
「やった！任せて下さい」
そこで時間になり個人会議は終了した。果たして大先生は何を考えているのか。もし秘策と称して北海道あたりに助けを乞うたならばメンバーでリンチにしよう。
その夜、大先生はどこかの県へ移動したそうだが詳細はその後に知ることとなる。
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わらび餅(プロフ) - コメント失礼します。いつも、主人公の行動力の高さを尊敬し、メンバーとの絡みは楽しく読ませていただいています！何者かは彼だけが知る41で多分、誤字だと思われる文がありました。下から、空白を合わせて17行目の文の機械が機会になっていました。長文失礼しました。 (2021年3月1日 15時) (
レス) id: 388ad0ca6a (このIDを非表示/違反報告)
都築(プロフ) - 失礼します。更新再開めっちゃ嬉しいです!!応援してます。体調には気をつけて頑張ってください。 (2021年1月18日 21時) (レス) id: e5f03274fe (このIDを非表示/違反報告)
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