東京卍リベンジャーズ 二人の愛は茨の道【佐野万次郎】肆

第198話 砕けた最後の希望 ページ50

黒川「マイキー、オレの秘密を教えてやる」

花垣「(黒川イザナの秘密！？)」

黒川「真一郎はオレの思う“理想の兄”になってくれなかった。そして、オマエの部下が殺しちゃった…だから決めたんだ。オレはオマエを“灰”にして、“真一郎(ｵﾆｲﾁｬﾝ)”にする。だから早く空っぽになれよ」

万次郎「…………そんなんエマを殺した理由になんねぇだろ？ましてや、Aまで……」

マイキーの口から美玖琉の名前が出た瞬間、オレは容赦なくマイキーの顔を蹴り飛ばす。
気に入らねぇ……なんでオマエが隣に居るんだよ。オレが支えてやろうと思ってたのに……なんでオマエが美玖琉を支えてんだよ。
オレなら、美玖琉の痛みを理解してやれると思ってた。オレと同じように、真一郎を亡くして、一人ぼっちになった美玖琉を支えられるのは、オレだけだと思ってた。
だからオレは、美玖琉に会いに行った。けど、そこで見たのは───マイキーの隣で笑う美玖琉の姿だった。

『待ってよ、マイキー！』

万次郎「A、遅い。早くしねぇと映画の時間間に合わない」

『もう！誰のせいで時間ギリギリになったと思ってるの！』

万次郎「A？」

『マイキーだよ！』

万次郎「そんな怒んなって。あとでクレープ買ってやるから」

『ほんと？じゃあ、許してあげる』

最後の希望だったオレにとっての拠り所が、崩れた瞬間だった────。

黒川「オマエが全て奪ったんだよ、万次郎！！だからオレは…オマエも殺す」

『イザナ……』

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