東京卍リベンジャーズ二人の愛は茨の道【佐野万次郎】肆 (ページ12)

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第160話ワガママモンスターページ12

『私とマイキーが…？』

日向「前にタケミチ君が、“マイキー君、Aさんからメールの返信が来ないからずっと拗ねてた”って言ってたのを思い出して……マイキー君も今のAさんと同じ顔をして、携帯と睨めっこしてたのかなぁって思って」

『マイキー…構ってあげないとすぐ拗ねるからなぁ……そのくせ、自分は平気で私のこと放ったらかしにするんだよ？ひどいと思わない？』

「現に今、絶賛放ったらかされ中」と言葉を続けて、ローテーブルに頬杖をつくと、「もしかして恋バナ中？お母さんも混ぜて欲しいわぁ」とヒナちゃんのお母さんが、お盆に乗ったマグカップを持って現れた。「ホットココアでよかったかしら」と言うヒナちゃんのお母さんに、「ココア大好きです」と言えば、ヒナちゃんのお母さんは「よかったぁ」と笑顔を浮かべた。

「美玖琉ちゃんの彼氏ってどんな子？写真ある？」

日向「もう…！ママ…！Aさんに変に絡まないで…！」

「出てって」とお母さんの背中を押すヒナちゃんと「えー。少しくらいいいじゃない」といたずらっ子のように笑うヒナちゃんのお母さんをホットココアをいただきながら、可愛い親子のやり取りだなぁと眺める。
その時、私の携帯に電話がかかってきた。着信音で誰からかわかったため、ディスプレイを確認せずに「もしもし」と電話に出る。

［着いた］

『早くない？』

［すぐ戻るって言ったじゃん］

『ふーん……ココア飲み終わったら行くからちょっと待ってて』

［は？無理。寒いから早く来て］

『…………』

ワガママ……先に放置したのはマイキーでしょ……と思ったが、マイキーのワガママは今に始まったことじゃない。私は深いため息をこぼして「今から行きまーす」と言って、電話を切る。

日向「マイキー君、戻ってきたんですか？」

『うん、そーみたい。ヒナちゃん、ありがとね。おかげで凍え死ななくて済んだ』

日向「いえいえ…！また時間のある時に遊びに来てください！」

『ありがとう、ヒナちゃん』