東京卍リベンジャーズ 二人の愛は茨の道【佐野万次郎】伍

第208話 泣き腫らす、世界の中心で ページ10

万次郎「なんで別れ話って発想になるんだよ」

『いや…だって……すごい真剣な顔だったから……』

万次郎「別れ話だったら、ここに来た時点で切り出してる」

ジト目で私を見下ろすマイキーの機嫌が悪くなった事は明白で、「ゴメンって……怒らないでよ」と苦笑を浮かべる。「オレの心は傷ついた」と頬杖をつくマイキーに「来て」と手を広げれば、マイキーは私にギュッと抱きついた。マイキーの頬を撫で、触れるだけの口付けを落として「機嫌…直った？」と聞けば、今度はマイキーから唇を重ねてきた。

万次郎「足んねぇけど……病み上がりだから、これくらいにしとく」

『そっか……で？話って？』

万次郎「……一昨日……東京卍會は解散した」

『え……』

驚いて目を丸くする私に、マイキーは「どんな最高の時間だって、いつかは終わる。だから、頂点を取った今、終わらせてきた」と優しい笑みを浮かべた。

『っ……』

万次郎「泣くなよ」

マイキーは、少し呆れた表情で、私の目元を拭ってくれた。
誰よりも東卍が大好きなマイキーが、東卍を解散させた……きっと…すごく悩んで苦しんだ……そんな時にそばにいてあげられなかった自分が、すごく許せなかった。
目からとめどなく涙が溢れ出る私に、マイキーは「オレのために泣いてくれてんの？」と言って、私の事を抱き抱えて自分の膝の上に座らせた。

万次郎「Aは優しいな……ありがとな、A」

マイキーになんて声をかけたらいいかわからなくて、私はただひたすら涙を流して、マイキーに抱きつく事しかできなかった。

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