第212話 三日月の裏側で恋を知る ページ14
鶴蝶「一度だけ……イザナがアンタの事を話してくれた事があるんだ───」
“───西園寺美玖琉…?”
“オレの兄貴の事がスゲー好きでさぁ……いっつも兄貴にベッタリだったんだ……お人好しでバカな奴だったけど……アイツの隣は、何故か居心地がよかった”
鶴蝶「イザナの顔が見た事ないくらい優しい顔をしていて……言われなくてもわかった……美玖琉さんは、イザナにとって大切な人なんだって……」
『…………』
鶴蝶「本当は……普通に会って話をしたかっただけなんだと思う……でも…イザナは不器用だから……美玖琉さんと面と向かって話を出来なかった……心の中では、美玖琉さんを傷つけた事…後悔してたと思う……だからきっと……イザナはあの時……美玖琉さんに迷わず駆け寄った……」
『…………』
鶴蝶「アンタを巻き込んじまった事は、本当に申し訳なかったと思ってる。オレ達のした事を許して欲しいとは言わねぇ……ただ…どうしても……イザナが本当はアンタの事を大切に思っていた……その事を伝えたかったんだ」
『……そっか……』
膝を抱えて顔を埋める私に、鶴蝶君は「辛い事を思い出させたな……すまねぇ」と今日何度目かの謝罪を口にした。私は首を横に振って、ゆっくり顔を上げる。
『私……友達とか言っておいて……イザナの事…何も知らないから……ありがとう…鶴蝶君』
お礼を言って頭を下げる私に、鶴蝶君は「迷惑じゃないならよかった」と言って、椅子から立ち上がり、マイキーに視線を向けた。
鶴蝶「気を悪くしたなら謝る」
万次郎「……別に……そんな事思ってねーけど」
龍宮寺「全部顔に出てるぞ、マイキー」
万次郎「ケンチン、うるさい」
鶴蝶「……じゃあ、オレはこれで」
椅子から立ち上がって、病室を出て行こうとする鶴蝶君の名前を呼んで、呼び止めれば、鶴蝶君は「ん?」と不思議そうに振り返った。
『本当に……ありがとう…』
鶴蝶「……お大事に」
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瑠李(プロフ) - いつも楽しみにみています(*^^*)応援してます。頑張ってください。 (2021年12月14日 2時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
名無し28468号(プロフ) - いつも楽しみに見てます!!今後がとても気になりました (2021年11月19日 19時) (レス) id: 6546ee49f0 (このIDを非表示/違反報告)
まいこりん(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!! (2021年11月9日 18時) (レス) @page41 id: 580e720842 (このIDを非表示/違反報告)
名無し28468号(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!!!! (2021年10月4日 6時) (レス) id: 6546ee49f0 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - ぱむむさん» ありがとうございます!私も個人的に梵天のマイキーのメンヘラヤンデレ感がすごく好きで絶対話に入れたいと思ってました(笑) (2021年9月10日 18時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セシル | 作成日時:2021年8月31日 11時