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第210話 戻りつつある日常への来訪者 ページ12

龍宮寺「───Aー、見舞いに来たぞ」

お昼ご飯をマイキーと談笑しながら食べていたら、病室にドラケンと三ツ谷が顔を出してくれた。「まだ昼飯の時間だったか」と目を丸くするドラケンに「今日…ちょっと検査が長引いて……いつもより遅めなの」と言えば、ドラケンと三ツ谷は揃いも揃って心配そうな表情を浮かべた。

『検査結果に異常はないから大丈夫だよ』

龍宮寺「そうか」

三ツ谷「異常がなくてなによりだ」

ホッと胸を撫で下ろすドラケンと三ツ谷に微笑を浮かべていると、マイキーに名前を呼ばれた。「ん?」とマイキーの方に顔を向ければ、「はい。あーん」とスプーンで一口すくったお粥を差し出された。

『え……何…急に……自分で食べれるよ』

万次郎「いいからいいから。ほら、口開けて」

『…………』

ニコニコと笑顔を浮かべるマイキーに対して、私は眉間に皺を寄せて顔を顰める。
これは……私が素直に口を開くまで終わらないな……。
そう判断した私は、渋々口を開く。一回やれば満足するだろうと思っていたが、甘かった。一口食べ終わると、「はい」と次を差し出され、ドラケンたちの前で、私はマイキーにお粥を食べさせてもらう羽目になった。
もう……さすがにこれは…恥ずかしくて死にそう……。

三ツ谷「マイキーが世話してんの…なんか新鮮だな。いつも世話される方なのに……」

龍宮寺「Aにはいつもあんなんだろ」

万次郎「仕方ねぇだろ。こうでもしねぇと、ちゃんと飯食わねぇから」

龍宮寺「A……オマエ、また痩せたな。ちゃんと飯食ってねぇだろ」

『た…食べてるよ。ただ…ようやくまともにご飯食べられるようになったのが最近だから……』

三ツ谷「まあ、今すぐ元の食事量に戻すってのは難しいよな」

『さすが兄さん…!わかっていらっしゃる…!』

三ツ谷「誰が兄さんだ。オレはオマエより一応年下だからな」

『一応って何よ…一応って』

万次郎「Aが年上に思えねぇって言いてぇんだろ?三ツ谷」

三ツ谷「そんなキッパリ言うなよ……まあ、そうなんだけどさ」

『ひっどい!小さい頃、ちゃんとお姉さんしてたじゃん!私!』

龍宮寺「してたっけ?」

万次郎「してない」

『私をいじめるのはそんなに楽しいですか…!?』

マイキー達3人の笑い声が響き渡る中、病室の扉をノックする音が聞こえた。

第211話 ささくれに引っかかるゼリービーンズ→←第209話 弱いボクはキミと生きていたい



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瑠李(プロフ) - いつも楽しみにみています(*^^*)応援してます。頑張ってください。 (2021年12月14日 2時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
名無し28468号(プロフ) - いつも楽しみに見てます!!今後がとても気になりました (2021年11月19日 19時) (レス) id: 6546ee49f0 (このIDを非表示/違反報告)
まいこりん(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!! (2021年11月9日 18時) (レス) @page41 id: 580e720842 (このIDを非表示/違反報告)
名無し28468号(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!!!! (2021年10月4日 6時) (レス) id: 6546ee49f0 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - ぱむむさん» ありがとうございます!私も個人的に梵天のマイキーのメンヘラヤンデレ感がすごく好きで絶対話に入れたいと思ってました(笑) (2021年9月10日 18時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セシル | 作成日時:2021年8月31日 11時

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