第三十九話 シャングリラ ページ40
グレン「これは…完全に待ち伏せされてるな。さて、どうするかね」
優一郎「当然、人質を救うんだろ?」
『あはは……馬鹿丸出し』
優一郎「んだと、A!!」
ヘラヘラと笑う私を、優はキッと睨みつけてきた。しかし、優ごときに睨まれたところで、この私が怯むことはない。
鳴海「A様の言う通りだ。罠なのわかってて、正面から救う馬鹿はいないだろ」
優一郎「あ?じゃあ、どうすんだよ」
『……どうするの?グレン』
グレン「……ここから狙撃しておびき寄せよう。もしも、敵の数が多ければ…人質は見捨てて逃げる」
優一郎「なっ…そんなこと…!!」
即座に反論しようとする優を、シノア姉様が手で制す。
シノア「中佐、今回の任務の最重要事項はなんでしょう?」
グレン「死なずに人数を維持することだ。次に人質の解放。最後に人質の救出。死ぬぐらいなら逃げる」
鳴海「つまり…逃げた先に、さらに他の任務があるんですか?」
グレン「ああ。なるべく長期間、吸血鬼どもをこの愛知に引き留め、渋谷本隊が態勢を整える時間を稼ぐのが、俺たちの役目だ」
君月「なんだ、囮任務か…」
『まあまあ、貴族殲滅作戦は終わってるんですから』
グレン「何人殺せたかはわからないが、市役所にいるクローリー・ユースフォード、チェス・ベル、ホーン・スクルドの三人を除けば…目標八人中五人殺せてる計算になる。十分だ」
『私が戦ってたら……もっと殺せてた』
グレン「なんだ、まだ拗ねてんのか?」
『別に……』
あからさまに不貞腐れ私にグレンは肩をすくめ、私の頭を乱雑に撫でて、再び口を開く。
グレン「人質を解放できたら、今度はなるべく、敵の目を引きながら、できるだけ長く生き残る任務を始める。だから……」
深夜「だから、ここから狙撃して派手におびき寄せ、だけど逃げるって作戦ね。で、うまくいくなら人質も救う」
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セシル(プロフ) - 雪幢さん» こちらこそまたお越しいただきありがとうございます!以前、コメントを返信できなくて申し訳ないです(T_T)今後の展開は一応浮かんでいるのですが、私もどうなるかわかってません(笑)今後ともよろしくお願いいたします(^^) (2015年11月26日 11時) (レス) id: 87ed51745e (このIDを非表示/違反報告)
雪幢 - 更新ありがとうございます!グレンのことを大切に想っている主人公ちゃんがほんと健気でかわゆいです(*´`*) 原作読んでると、今後主人公ちゃんがどうなっちゃうのかと心配になります。。。今後の展開が楽しみです♪ (2015年11月23日 23時) (レス) id: f0aa761702 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - わざわざ質問答えてくださってありがとうございます!!!!!これからも応援しています(≧∇≦) (2015年8月14日 22時) (レス) id: afde7ff475 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - ルカさん» そんなもったいないお言葉までいただき本当にありがとうございます(T_T)夢主は優たちと同い年ぐらいです! (2015年8月13日 19時) (レス) id: fbea12f221 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - すごくおもしろかったです!作者様は文才ありすぎですね!!!うらやましいです!グレンカッコイイ!あっすみません!1つ、質問いいですか?夢主ちゃんって何歳くらいなんでしょうか? (2015年8月13日 14時) (レス) id: afde7ff475 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セシル | 作成日時:2015年5月18日 22時