第128話 色恋少女は夢見がち ページ29
杜山「Aさーん…！」
『しえみちゃん…？』
こちらに笑顔で手を振るしえみちゃん(ついでに志摩くん)に首を傾げる。もう猫をかぶるのも今更なため、ジト目で「何か用？」と疑問をぶつけるが、しえみちゃんは臆することなく、私の隣に座った。
杜山「ねぇ、Aさん！明日、みんなでお誕生日パーティーするんだけど、Aさんも参加して貰えませんか！？」
『は？』
ニコニコと笑顔を浮かべながら何を言い出すかと思えば……内容が唐突すぎてついていけない。
『……クリスマスに誕生日の人でも居るの？』
杜山「燐と雪ちゃんの誕生日は27日なんだけど、大体クリスマスと一緒にお祝いされてたみたいで、他のみんなも誕生日過ぎてたから、それだったらクリスマス合同誕生日パーティーをやろうって志摩くんが提案してくれたの！」
『……貴方の提案だったんですか』
志摩「せやで〜」
杜山「どうかな！？Aさん！」
『……せっかくの誘いだけど、お断りします。そもそも、私の誕生日はまだなので』
丁重に断れば、志摩くんもしえみちゃんも「ええぇぇー！？」という声を上げた。「うるさい」と両耳を塞いで、二人のことを睨みつける。
志摩「何で！？何でなん、Aさん！！誕生日がまだなら尚更お祝いしようや！」
『いや、私の誕生日は3月ですし……それに明日は……』
杜山「もしかして、何か予定でもあるの…？」
『……明日は、京都に行くことがついさっき決まったんです』
杜山「京都……あ…！Aさん、志摩くんのお兄さんに会いに行くの…！？」
『ええ、まぁ……』
志摩「あかんあかん！！そんなことしたら、Aさんの純潔が危ななる！！！やめた方がええですって！」
『志摩くんより、金造さんの方が信頼できます』
志摩「俺は認めませんよ！Aさんみたいな可愛ええ人が、あのアホの彼女なんて！！」
『………』
一生言ってろ、アホ……という暴言は呑み込み、いまだに不平をもらす志摩くんを冷たい目で眺めていると、しえみちゃんが私の両手を握り、真っ直ぐな瞳で私のことを見つめた。
杜山「Aさんが参加出来ないのは寂しいけど、楽しんできてね！」
『……ありがとう、しえみちゃん』
第129話 白昼夢を闊歩した→←第127話 不器用な彼なりの愛情表現
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真涼(プロフ) - part1から楽しみに読ませていただいておりました。再開のお知らせに大喜びしています。pixivさんの方に移行とのことで楽しみに待っております。多忙の中ありがとうございます。無理ない程度に頑張って下さい。 (3月23日 21時) (
レス) @page38 id: c3ea510f0c (このIDを非表示/違反報告)
無名 - この作品凄く大好きです！これからも更新頑張ってください！ (2020年6月22日 0時) (レス) id: 1643c4676a (このIDを非表示/違反報告)
無名 - 面白いです。これからも頑張ってください (2020年2月21日 16時) (レス) id: 719a0b5f0f (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - まことのさん» 私なんかの小説で金造さんを好きになっていただけたなんて恐縮です（ ; ; ）ありがたいです。これからもよろしくお願いします (2018年5月1日 23時) (レス) id: 87ed51745e (このIDを非表示/違反報告)
まことの(プロフ) - 初めまして、たまたま見つけて読み始めたところドハマりしてしまい時間を忘れて読み耽り…金造推しになってしまいました(*´д｀*)笑 素敵な作品に出会え幸せです。これからも陰ながら応援しています。 (2018年4月15日 13時) (レス) id: 93323a492e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セシル
| 作成日時：2017年10月20日 12時
