検索窓
今日:3 hit、昨日:16 hit、合計:123,118 hit

第二十四話 正方形宣言 ページ25

沖田「ふぁあ……眠ィ……」

これから風紀委員のかったりィ会議が始まるといったところで、教室のドアがなんの前触れもなく開いた。そこに居たのは高杉の妹───高杉Aだった。
Aは腕を組んで教室を見渡し、スタスタと中に入ってきた。

『ゴリラ邪魔。図体でかいんだから私の道を塞がないで』

「いや…お前、チビなんだから、大抵の奴が邪魔で仕方ねえんじゃね?」という言葉が出かけたが、今のAにそんなことを言えば、ここにいる連中が半殺しにされる───ってくらいAの機嫌はあからさまに悪りィ。
近藤さんは涙目になりながら道を開けた。Aはそんな近藤さんを一瞥し、教卓の所にいる土方さんに近寄った。両者は教卓を挟んで睨み合っている。すると、Aは無愛想から一転、今度は可愛らしい笑顔を顔に浮かべた。完全に作られたものだと分かっているのだが、惚れた弱みってやつなのか、その笑顔も可愛くて仕方ねェ。
Aの笑顔を見て顔を赤くしている連中は、あとで直々に俺が制裁をくれてやらァ。

土方「何の用だ、てめー」

『あら…私がここに来た理由がわからないんですか?土方さん…………とうとう、脳みそまでマヨネーズになっちゃったんですね。可哀想に』

土方「そうか…………てめーはわざわざ喧嘩売りに来たんだな……上等だ、コルァ」

『やめといたら?アンタが私に勝てるわけないじゃない。それに、アンタみたいなマヨネーズバカの相手をしてるほど、暇じゃないの』

Aの挑発に土方さんは青筋を浮かべる。
いやー…………よくもまあそんだけ悪態をつけるもんだ。

沖田「じゃあ、何しにきたんでい。こんな敵陣に一人で乗りこんでくるなんてらしくねーぞ」

俺がそう言えば、Aは俺に鋭い眼差しを向ける。
どうやら、今日は本当に手のつけようがねえくらい機嫌が悪いみてえだ。

『とぼけないで。密偵なんか送り込んできて……アンタ達は私をバカにしてるの?』

あー…なるほど……それでご立腹なわけか。Aの様子からして、山崎の野郎はうまくやったみてェだな。

『どういうつもりか知らないけど、少しでも変な動きを見せたりしたら……山崎さん、ただじゃ済まないわよ』

Aは再度土方さんや俺等の事を睨みつけて、教室を出て行った。

第二十五話 漂白の閑雅→←第二十三話 何も気に入らない視野



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (111 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
161人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 3年Z組
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

セシル(プロフ) - ザクロさん» ごめんなさい。こちらの作品は銀八先生シリーズですので、銀時として出てくることはないと思うのですが、どこか誤字でもありましたでしょうか…… (2020年5月7日 20時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
ザクロ - 銀時だと思います (2020年5月7日 20時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - 綴さん» ありがとうございます!そう言っていただけて光栄です! (2015年10月29日 14時) (レス) id: fbea12f221 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - 狂乱の貴公子さん» ありがとうございます!更新の際はまた遊びに来てください! (2015年10月29日 14時) (レス) id: fbea12f221 (このIDを非表示/違反報告)
- 貴方のような作者様に出会えて良かった! この作品にはお世話になっております! 私、妹系のお話好きなんですよ(苦笑)  これからも、更新ファイトです!!!! (2015年10月21日 21時) (レス) id: edf458bfd6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:セシル | 作成日時:2014年2月17日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。