第二十四話 正方形宣言 ページ25
沖田「ふぁあ……眠ィ……」
これから風紀委員のかったりィ会議が始まるといったところで、教室のドアがなんの前触れもなく開いた。そこに居たのは高杉の妹───高杉Aだった。
Aは腕を組んで教室を見渡し、スタスタと中に入ってきた。
『ゴリラ邪魔。図体でかいんだから私の道を塞がないで』
「いや…お前、チビなんだから、大抵の奴が邪魔で仕方ねえんじゃね?」という言葉が出かけたが、今のAにそんなことを言えば、ここにいる連中が半殺しにされる───ってくらいAの機嫌はあからさまに悪りィ。
近藤さんは涙目になりながら道を開けた。Aはそんな近藤さんを一瞥し、教卓の所にいる土方さんに近寄った。両者は教卓を挟んで睨み合っている。すると、Aは無愛想から一転、今度は可愛らしい笑顔を顔に浮かべた。完全に作られたものだと分かっているのだが、惚れた弱みってやつなのか、その笑顔も可愛くて仕方ねェ。
Aの笑顔を見て顔を赤くしている連中は、あとで直々に俺が制裁をくれてやらァ。
土方「何の用だ、てめー」
『あら…私がここに来た理由がわからないんですか?土方さん…………とうとう、脳みそまでマヨネーズになっちゃったんですね。可哀想に』
土方「そうか…………てめーはわざわざ喧嘩売りに来たんだな……上等だ、コルァ」
『やめといたら?アンタが私に勝てるわけないじゃない。それに、アンタみたいなマヨネーズバカの相手をしてるほど、暇じゃないの』
Aの挑発に土方さんは青筋を浮かべる。
いやー…………よくもまあそんだけ悪態をつけるもんだ。
沖田「じゃあ、何しにきたんでい。こんな敵陣に一人で乗りこんでくるなんてらしくねーぞ」
俺がそう言えば、Aは俺に鋭い眼差しを向ける。
どうやら、今日は本当に手のつけようがねえくらい機嫌が悪いみてえだ。
『とぼけないで。密偵なんか送り込んできて……アンタ達は私をバカにしてるの?』
あー…なるほど……それでご立腹なわけか。Aの様子からして、山崎の野郎はうまくやったみてェだな。
『どういうつもりか知らないけど、少しでも変な動きを見せたりしたら……山崎さん、ただじゃ済まないわよ』
Aは再度土方さんや俺等の事を睨みつけて、教室を出て行った。
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セシル(プロフ) - ザクロさん» ごめんなさい。こちらの作品は銀八先生シリーズですので、銀時として出てくることはないと思うのですが、どこか誤字でもありましたでしょうか…… (2020年5月7日 20時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
ザクロ - 銀時だと思います (2020年5月7日 20時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - 綴さん» ありがとうございます!そう言っていただけて光栄です! (2015年10月29日 14時) (レス) id: fbea12f221 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - 狂乱の貴公子さん» ありがとうございます!更新の際はまた遊びに来てください! (2015年10月29日 14時) (レス) id: fbea12f221 (このIDを非表示/違反報告)
綴 - 貴方のような作者様に出会えて良かった! この作品にはお世話になっております! 私、妹系のお話好きなんですよ(苦笑) これからも、更新ファイトです!!!! (2015年10月21日 21時) (レス) id: edf458bfd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セシル | 作成日時:2014年2月17日 16時