【マフィア松】最凶少女と最強六つ子

四発目 逃げ切ったかな？はフラグだよね ページ6

やっとテリトリーに戻ってきた。


とりあえず何回も何回も曲がって撒いてよかった。

足音すら立てないように逃げてきて、扉を閉めた。鍵をかけて、その場に座り込む。


オモチャ持ちとは面倒な…。


同じ顔二つだったし、兄弟とかなんだろうな。



サツではなさそうだし捕まる訳では無いけれど、本当に何だったんだろう。



煙草取られた上に食いもん買い損ねたし…。許さん。

でも、葉巻ちゃんは無事だからね！！セーフセーフ。

咥えて、火をつける。



すうっと身体中に広がる最高の感覚。うん、やっぱりやめられない。



体に悪いなんて知ってるんだけど、満足感を満たすためならそんなことどうでもいい。



しばらくして紅茶をいれた。


うん、なかなか香りも良いですなぁ。……はぁ、一人のこの時間が一番落ち着く。


カフェインなんか気にせずにまどろんでいたらいつの間にか寝てしまっていた。









ふと、足音が聞こえた。



おかしいな、このあたりは人は居ないはず。警戒心で一気に目が覚める。


何人？


ひとつ、ふたつ……合計六つ。



団体様いらっしゃい、かぁ。火薬の匂いがするから、オモチャとか爆発物もち。そしたら狙いは私しかいないね。




…めんっっどうくさっ。
なんでバレたの。相当腕のいい収集家さんなのかしらね。


キッチンの入口になる、衝立の代わりの場所に身を潜める。

扉の裏に居て撃たれたらひとたまりもないからね。

とんとん、とノックの音が聞こえる。


｢A・プリエーデちゃん、出ておいで？｣

そう、声が聞こえた。


けっ、その名前で呼ぶなよ。Aはともかくプリエーデなんて意地でも嫌だ。あんな家族。


もう家族じゃないけれど。


｢…そんなにいや？路地裏の小さな一匹狼ちゃん？｣


そんな、へらへらとおどけたような軽い声で呼ばれる。

｢…ふっ、シャイなんだな、カラ松girl………｣


…聞き覚えある声。
まさか、撒いたと思ったのに。



バレた？いや、でもあの時は確実に撒いたはず。なぜ？なんでバレた？



｢おーい！！Aちゃん！！出てきてよ！！遊ぼ！！｣

こっちもこっちで聞いたことある。多分黄色い人。
でも、遊んでなんかやらない。面倒くさい、知らない。

他人なんてまっぴらごめんよ。

｢…早くしてくれない、帰りたいんだけど？｣


なら帰ればいいじゃないですか！！

｢留守なわけではないでしょう？活動時間過ぎてますし。｣



…なんでそんなことまで知ってるの？

五発目 初めまして、松野さん→←三発目 調べてみたよ、どうしよう？#トド松side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す