三十七発目 手を伸ばせば任務完了。 ページ44
アンドロイド捜索ついでに残党潰しをする。
壁にあけた穴から通路に出ると、鼻腔を刺す血と火薬の匂い。
血塗れた手が全てを物語っている。
世間一般的に見たらあまりにも凄惨な光景、でも私にとっては見慣れた光景。
トド松がうげぇ、という顔をして溜息をつく。
「……いつもより血が多い…壁の穴とか何があったの?」
ワタシ、シラナイ。壁に穴なんて開けてない。
うん、何も知らないよ、知らない知らない。
『…アンドロイド捜索しよ。』
「露骨に話そらしたね。あ、そこ、人いるよ。」
大丈夫、そのくらい分かるよチョロ松。
しかしまぁ、戦意喪失してるから多分大丈夫だと思うけど…。
とりあえずあちこち部屋を開けてみる。
鍵がかかっている部屋はドアノブ潰して開ける。
がちゃ。バキッ。
そんな音が響く度に六つ子の顔が引き攣る。
「……どうやったらそんな力出るの…?」
「カラ松girlは力が強いんだな……はは…」
「……馬鹿力…」
…おそ松達だってできると思うんだけどな。
まあ、いいや。
そのまま奥まで進んでいく。
残る部屋はこの一つ。
「いやぁ、ここしかないね。さすが、ものを隠すときは奥に隠す人の性がよくでてるぅ。」
「んだよー、トッティだって[自主規制]な本隠してるだろ?ベッドの奥とk__「黙れクソ長男いわなくていいからっ!!!そういうのはシコ松兄さんに言ってよ!!」
ばっ、とチョロ松を指さすトド松。なんかよく分かんないけどすごく必死。
「ちょっとそれやめてって!!!Aちゃんいるから!!」
…………あ、ああ、うん。何のことか知らないけど、知らないけどさ、なんだろね。
男性特有のお悩み…ってやつか。
放っておいてもいいかな。さてさて、開けよう。
珍しく鍵はかかってない。
ゆっくり開けて中の様子を伺う。
すると響いてくるどこか無機質な女性の声。
「……誰、ですか?」
いた。なんか機会っぽいぞ。
『頼まれごとで君を救出しにきたよ。』
「…そう、ですか。マスターですか?」
マスター、とはカツラギであっているのかな。
多分そうだと思う。
『カツラギって人なら間違いないよ。』
そう言いながら歩み寄り、手錠やら何やらを外してやる。触れないよう慎重に。
すると彼女の表情が一気に安堵の表情に変わった。どうやら間違いないみたい。
「…マスター……。」
よし、お金ゲット。
三十八発目 手、温かいな。→←三十六発目 アンドロイド救出作戦
229人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「おそ松さん」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れい - おそ松兄さんがいいです!!大好きなんです!更新頑張ってください! (2016年1月16日 19時) (レス) id: 405b985d2c (このIDを非表示/違反報告)
郷 - おそ松オチがいいです!頑張ってください! (2016年1月14日 15時) (レス) id: 98c5b52946 (このIDを非表示/違反報告)
優維 - おそ松がいいです!! いつも面白い作品を、ありがとうございます!! (2016年1月14日 7時) (レス) id: 845e7660f5 (このIDを非表示/違反報告)
ソメイヨシノ(プロフ) - はるさめさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけるとすごい嬉しいです…!あ、なんか目頭が熱く…(´;ω;`)ウッ…こちらこそ、良縁がございましたようで何よりです!是非楽しんでくださいね! (2016年1月10日 16時) (レス) id: 55914f348c (このIDを非表示/違反報告)
はるさめ(プロフ) - あなたの作品で占いツクールを知りました!ありがとうございます!! (2016年1月10日 13時) (レス) id: f5fb11865f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ソメイヨシノ | 作成日時:2015年12月22日 1時