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三十二発目 ド派手に咲かせ尺玉花火 ページ39

六人全員を二人で狩り終わった。

十四松がこっちをみてにこっ、と花のような笑顔を咲かせる。


流石、かな。

真正面でやりあったらまず勝てないだろうなぁ。


くるりと振り返り、おそ松たちに手招きをする。

「すっごい速いね。ビックリしたよ。」

チョロ松だって速いでしょ。"チョロチョロ素早く"動くんだから。


「撃たれてたけど怪我しないあたり流石獣だね…」

むしろあんな遅い弾で怪我するの?止まって見える、って程ではないけど遅く見える。

『してないよ、遅かったし。』

なんだかんだ遠まわしに心配してくれるのが伝わってくるからやっぱり一松は少し優しいんじゃないかと思う。


自惚れるにはまだ早いけど。

…さて、さっきの銃声で確実にバレただろうな。もういいや、派手に散らかしてしまえ。


『…ねぇ、チョロ松。』

「何?」

『銃声でバレるからさ、もう好きにやっていいよね。』

「……そう、だね。」

この諦めにも近い二人のやりとりを聞き取ったおそ松がニヤリと白い歯を見せて口角を吊り上げた。


「よぅお前ら。…もう好きにやっていいってよ、派手にやろうぜ?


一松、十四松、チョロ松、A。」

片手をゆらゆらと上げて楽しそうにする。

おそ松の目が赤く光った。妖しく、美しく。


「…やっと撃てる。」

紫色の光。それはまるで月夜のよう。

「やきうー!?」

黄色の光。…アンナと同じ。

「はいはい。」

呆れたような緑色の光。私と同じ色。

『…All right.』

ほんのちょっぴりカッコつけて、英語で言ってみたり。


だって私は何も無いから。

「Aちゃんの目!!おそ松兄さんとチョロ松兄さんと同じ色だ!!綺麗!!!」

…えっ?

「何言ってんのー、Aちゃんの方が綺麗でしょー。」

……え、何?何が?目の色?


「…うん、僕よりも綺麗な色。」


は?え?ちょ、え?この目が?……こんな、こんな、汚い色が?

お世辞どうも。

とりあえず進まなくちゃダメでしょ。無理やり思考を入れ替える。



だって相手がもう来てるから。

私が先に走って切る。切って斬って切りまくる。

でも倒しきれないのはね、人数と私の手の本数が少ないから。

それに、さっき言われた綺麗な目、がどうしても邪魔をして集中出来ない。

血の花火が咲く。

とりこぼしはない、取りこぼしてもおそ松たちが擁護してくれる。


後ろは見ない、見るつもりもない。とにかく進むだけだから。





…嘘、本当は頬が熱いから振り向きたくないだけ。

三十三発目 休息したい。疲れた。→←三十一発目 れっつごーとぅー殺戮戦線



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れい - おそ松兄さんがいいです!!大好きなんです!更新頑張ってください! (2016年1月16日 19時) (レス) id: 405b985d2c (このIDを非表示/違反報告)
- おそ松オチがいいです!頑張ってください! (2016年1月14日 15時) (レス) id: 98c5b52946 (このIDを非表示/違反報告)
優維 - おそ松がいいです!! いつも面白い作品を、ありがとうございます!! (2016年1月14日 7時) (レス) id: 845e7660f5 (このIDを非表示/違反報告)
ソメイヨシノ(プロフ) - はるさめさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけるとすごい嬉しいです…!あ、なんか目頭が熱く…(´;ω;`)ウッ…こちらこそ、良縁がございましたようで何よりです!是非楽しんでくださいね! (2016年1月10日 16時) (レス) id: 55914f348c (このIDを非表示/違反報告)
はるさめ(プロフ) - あなたの作品で占いツクールを知りました!ありがとうございます!! (2016年1月10日 13時) (レス) id: f5fb11865f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ソメイヨシノ | 作成日時:2015年12月22日 1時

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