【マフィア松】最凶少女と最強六つ子

二十七発目 朝だ！煙草が無いよ！！ ページ34

任務当日、なんとも言えないワクワク感、というか、なんというかで目が覚めた。


強いていうならあれだ、遠足の前日に寝れないし寝たら寝たですっごい早起きしちゃうやつ。





遠足がどんなものかなんて、知らないけど。

今日は間違いなければ任務の日だ。昨日の時点でナイフの調整は終わった。

いつものように顔を洗って髪の毛を梳かして着替えて、朝ごはん。

しかし起きるのが早すぎてまだ日が昇りかけてる途中…。


…うん、紅茶美味しい。

食べ終わったら歯磨きをしてもう一度服装をチェック。

………あ、この身なりならあれができるかもしれない。


さて、何しようかなぁ。
電話は…したくないな。出ることはあってもかける程じゃないし。

久々に煙草でも吸おうかな。

確かこの棚に………あれ？


切らしたっけ？おかしい、ストックはとってあったはず…



…犯人は、あいつらしか居ない。


くそ、結局電話掛けるんじゃねぇか。


トゥルルルル…とコール音が耳元で虚しく響く。


出てくれるか、とか別の人が出たら、とかで電話の時は何だかんだ緊張する。

｢わっせ、わっせ、わっせ、どぅーーん！！｣

うるっさ！？何！？ガラス割れる音がしたよ。

｢もしもし、十四松でっす！｣

いや知ってるよ。
知ってる。

『……A…だけど。』

｢おおおお！！！Aちゃん！！わざわざ電話かけてきてくれたの！？俺嬉しい！！で、なになにー？今日のことー？｣


いや、うん…それも、あるけど。それは車内で話せば良いし。私が言いたいことはこれのみ。

『…六つ子の中で一番話が通じる人に代わってくれる。』

煙草返せ、つったところで十四松じゃ分かんなさそうだし。

するとちょっと待ってて！！って言った後に奥からチョロ松兄さーん、って声が聞こえた。

あ、やっぱりチョロ松なんだ。

と思ったら受話器から別の声が聞こえた。

｢…何、ラブコール？｣

『違う』

一松か。…電話するのも会話するのも久々な気がする。

あといきなりラブコールはないわ。別にラブなわけでもないし。

｢…用件は？｣

『煙草返して』

｢気づくの遅くない？諦めたと思ってたんだけど。生憎俺達全員で処理したからありません。｣

くそ、吸ったのかよこいつら。

『…はぁ……』

｢露骨なため息だけどさ、電話越しだと耳に吐息吹かれてるみたいでなんかゾクゾクする｣

…何、Ｍなの？Ｍなの？
正直に言って気持ち悪いよ一松。


煙草戻ってこないし…なんなのこれ…

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