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十四松目 誰の所為…?そんなの、決まってる。#貴方side ページ18

ああ、どうしよう。


アンナが、アンナが……死んでしまうなんて…



遺書の内容は漢字だらけだったけど、私にはわかる。

イレアナは英才教育と称した甘やかされしかしてないから「なんて書いてあるの?」と母に聞いている。ご覧なさい、自分で勉強しないからわかんないのよ、なんて皮肉しか浮かばない私はきっと最低だ。



秘密、と教えないのは知られてしまったらいけないから。


母も父も、私が漢字を読めないと思ってる。でも、アンナは私に教えてくれた。誰にも言わず、こっそりと。


だから、わかる。




そして、私が、漢字を読めるから…こんなことになってしまったから、アンナは…。





私のせいで、アンナは死んだのと同じじゃない。…いや、事実、そうなんだろう。



私は、罪悪感に苛まれて一生を過ごすのだろう。

そう思っていると、父の口からありえない一言が聞こえてきた。


『…アンナの戸籍を消せ。無かったことにするぞ。こんなことが知れてはうちの家系が失墜する。』


信じられなかった。もとより傲慢な父だが、名誉を守るためにここまでするのかと。


母は、それに賛同した。なんて醜いの。名誉と富の為なら手段を選ばないなんて。

やってられない。


アンナは生きて、と言った。つまり、生き続ければいい。

けれど、父達の目を逃れたい。それなら、私は、居なかったことになればいい。



誰もわからないところへ行って、一人で生きて。そしたらきっと、同じように戸籍がなくなって、でも生きていられる。


きっと彼らは私のこともアンナのことも忘れるでしょう、親に言うのもなんだけれど傲慢で馬鹿で愚かだから。


でもね、アンナ。私だけは覚えてるから。


何があっても、忘れないから。アンナのこと、大好きだった。それと同時に、申し訳なかった。


アンナが教えてくれたこと、全部使って生きるから。



この手を汚してでも、生きてみせるから。強くなって。

地獄に落ちたっていい。それで、本当に強くなったら、私、笑顔でアンナに「ありがとう」って言うから。

そして、「ごめんなさい」って、言うから。




待っててね、庵奈。私は、私が触れたいのはアンナの優しさだけ。



それ以外の優しさは、きっと皮を被っているから。

気付いたの、この世界には作った笑顔が多いって。

そんな笑顔で愛されても、裏切られるだけ。




そんな愛、怖くて受け取れないでしょ?

十五発目 小さな一匹狼#貴方side→←十三発目 一瞬の暖かさは本当に一瞬



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れい - おそ松兄さんがいいです!!大好きなんです!更新頑張ってください! (2016年1月16日 19時) (レス) id: 405b985d2c (このIDを非表示/違反報告)
- おそ松オチがいいです!頑張ってください! (2016年1月14日 15時) (レス) id: 98c5b52946 (このIDを非表示/違反報告)
優維 - おそ松がいいです!! いつも面白い作品を、ありがとうございます!! (2016年1月14日 7時) (レス) id: 845e7660f5 (このIDを非表示/違反報告)
ソメイヨシノ(プロフ) - はるさめさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけるとすごい嬉しいです…!あ、なんか目頭が熱く…(´;ω;`)ウッ…こちらこそ、良縁がございましたようで何よりです!是非楽しんでくださいね! (2016年1月10日 16時) (レス) id: 55914f348c (このIDを非表示/違反報告)
はるさめ(プロフ) - あなたの作品で占いツクールを知りました!ありがとうございます!! (2016年1月10日 13時) (レス) id: f5fb11865f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ソメイヨシノ | 作成日時:2015年12月22日 1時

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