One Night Love【斉藤壮馬】

48 ページ49

.








誰かが須藤さんの腕を掴むのが見えて顔を向けるとそこに居たのは壮馬だった
壮馬はいつもの愛嬌溢れる顔とは違って怖い顔で須藤さんを睨みつけていた








貴方「壮馬…っ」

斉藤「離せよ」

須藤「斉藤さんには関係ないですよね？僕達付き合う事になったので。これは僕達の問題ですから」








須藤さんの言葉に一瞬驚いて目を見開いた後、私に顔を向けた








斉藤「そうなの？」

貴方「…」








確かに須藤さんの言ってる事は正しい。
告白されて付き合う事なった、だから私は頷く事しかできなかった









須藤「だから言ったでしょう？なので斉藤さんは帰ってくれますか？」

斉藤「本当にこんな奴と付き合いたい？」

貴方「っ…」








真っ直ぐ私の目を見て問いかけてくる壮馬に涙が溢れた








貴方「やだ…こんな事するような人と付き合いたくない…っ」

須藤「…」









須藤さんがこんな乱暴な人だと思ってなかった
優しくて…私を痴漢から助けてくれて…だから好きになったのに…っ
本性を知ってしまった以上須藤さんとは付き合えない

だからハッキリと伝えるとまた髪の毛を強く引っ張られた









貴方「痛い…っ」

須藤「俺の事好きだって言っただろ！」

貴方「須藤さんやめて…！」

斉藤「離せ」

須藤「お前が離せよ」

斉藤「警察呼ばれたくなかったら今すぐ離せ」

須藤「！…チッ」









さすがの須藤さんも警察はマズイと思ったのか私から乱暴に手を離すと壮馬の手を振り解き部屋を出ていった







.

49→←47

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す