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side 翔 ページ42

事件は約5年前、

とある家族が交通事故に遭ったことから始まる。



不運としか言いようのない事故だった。

運転していた父親と助手席の母親は即死、

そして奇跡的に助かった、当時まだ小学生の女の子も

1ヶ月ほど意識が戻らずにいた。






そう、その女の子こそが緋織だ。






彼女は運良く助かったものの、

"大人の事情"でその先暮らす当てがなかった。



 
緋織の母親、千智(チサト)さんはある大企業の令嬢で

緋織の父親と学生結婚した人だったが

婚前に緋織を身篭った事、そしてまだ学生だった事で

厳格なその一族から追い出されてしまった。




千智さんは婚姻前に本家から除籍された事で

縁は切れてなくても本家からは

全くの他人扱いだったそうだ。




結局、緋織の行きついた先は孤児院だった。









翔「千智さん達が事故に遭った時、

緋織の祖父…俺の会社の会長だけど…

なぜ迎えに来なかったのか。

そう思うだろう?」




そう俺が言うと、彼は小さく「はい…」と言った。






当時会長の秘書を務めていたのは、俺の親父。


親父は千智さんの相談相手でもあった。


千智さんは親父に緋織の存在を知らせないで欲しい、
そう言ってきたそうだ。


会長には流産したと伝えて欲しいと。






事実を伝える事は出来た。


しかし親父は無念にも若くして亡くなった


千里さんを思い彼女の願いを貫いたのだ。






そして緋織。


孤児院で暮らす彼女には早々に里親が見つかった。


これが運の尽き。


最悪な、本当に最悪な事件を引き起こした。





翔「彼女の里親は最初から会長の孫だと分かった上で

緋織を引き取ったんだ。




何でかは検討つくよね?」






北「……」







引き取られてから1年、里親の夫婦は

会長に脅迫状を送り続けた。



会長を揺するつもりだったんだ。





まあ、日本を代表する大企業なんだから

一度怪しいと思われた封書なんて

検閲後、会長の元に届く事なく破棄される。





だけど、それが緋織を苦しめる事になった。




緋織が使えないと分かった里親夫婦は


用済みだとそれまでの態度が一変したらしい。



緋織のその環境は次第にエスカレートしていき

里親夫婦は時に緋織に手をあげるようになった。





まともに学校も行かず
その日がただ終わるのを待ってるだけ。




だけど緋織にとって唯一の救いは里親夫婦の実子。





…それが二宮和也、ニノだ。

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設定タグ:SixTONES , 松村北斗 , ジャニーズ   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:hiori | 作成日時:2019年10月3日 2時

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