出場種目 ページ12
北「………。」
高「あらら。…北斗不貞腐れちゃった。」
樹「だってねー。」
き「ねー。」
ジ「毎年シード権ってほとんど北斗と慎太郎だよねー」
慎「呼んだ？」
樹「誰も呼んでねーよ！笑」
昼休み、いつもの屋上で。
北斗はあからさまに不機嫌そうに本を読んでいて、
それを見てみんなが笑いながら茶化す。
「北斗、何種目出るの？」
北「……。」
高「あれま、、緋織にも反応しないよ。」
ジ「北斗どれ出るんだっけ、200mとバスケとリレーと…」
樹「あと…北斗は多分学年対抗リレーとかも…」
慎「バスケとかリレーは予選会もあるよね」
き「じゃあほぼ一日中動いてるんじゃない？北斗。」
「うわー……」
樹「うわーって緋織。笑」
「だって、さすがに疲れちゃうよ。」
慎「しょーがないっしょ。だって俺ら運動神経いいんだもん」
き「うわームカつく。」
ジ「AHAHAHAHAHA！」
と、いうか。
「ねぇ、そう言えばあたしは何に出るの？」
ふとした疑問。
あたしの名前、どの種目リストにも無かった気がする。
樹「あ。」
ジ「あ。」
高「あー。」
き「あー。」
慎「まじか。」
北「……。」
まさか…
「…みんな忘れてたでしょ、あたしの事。」
そう言って「やっべ…」と固まる北斗以外の5人を
じーっと見る。
樹「いやいや、ねぇ？そんな、ねぇ？」
ジ「そうそう！みんな緋織のことばっか考えてたよ！」
き「いや、それはないでしょ！」
慎「珍し！！きょもがツッコミした！！」
高「お前ら…って、あ、ちょ！緋織？？」
すぐおふざけに入るみんなに、
あたしはヘソを曲げて「いいもん」と言うと
みんなから少し離れた所で静かに本を読んでる
北斗の横にちょこんと膝を抱えて座った。
北「…なに」
「べつに。」
北「…子供か。」
「違いますー」
北「そういうの、子供って言うんだよ。」
そう言って北斗があたしに向けて小さく笑った。
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作者名：hiori | 作成日時：2019年10月3日 2時
