愛される天才少女4【うたプリ】

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「如月さんの…？」




嶺「3年前…
愛音が映画の撮影してた事は覚えてる？」




「はい。デビューライブの時にそのような事を言ってたので…その時ですよね？」




嶺「うん、そうだよ。
愛音は主演に抜擢されててね。僕のデビューライブの時はまさにその撮影前だったんだ。



あの時に撮影の話をしたら愛音は何かに悩んでるようだった。


けど、愛音は器用だからね。
こんなところでつまずいたりしないって思ってた」





「…信じてたんですね？」




嶺「うん。

撮影が始まってからは電話で順調だっていう話はしていたし、やっぱりあの時の違和感は勘違いだったんだって思った。



…………でもっ」





「如月さんは行方不明に…ですね？」





嶺「……実はね、
順調にいってるって話を聞いた1週間後に

愛音からまた連絡があったんだ」






え？連絡？




でもその時って確か嶺二さんは仕事で時間がなかったはず…






嶺「その時の連絡は前とは打って変わって本当は役作りに悩んでるっていう話。


悩んでる愛音に僕は【そんなこと言ってないで、ただ楽しみなよ！】って言ってしまった。
楽しめない状況だったから、相談してるのにね。
その後も何回か愛音から連絡があったんだけど、僕はその時デビューしたばっかりで時間がなくて出られなかった。





…愛音のSOSに気がつかなかったんだ。




唯一、最後の頼りとして僕に電話してくれたのに…っ」





「…」





嶺「僕があの時、もっと話を聞いていれば…
愛音が居なくなることはなかった…
彼に残酷な一言をいってしまった。





後悔でしかないよ…





だから僕は幸せになんてなっちゃいけない。



そう思ったら…心からアイドルを楽しめなくなってしまった。



彼を助けられなかったせめてもの償いだよ」





「じゃあ私の事を避けてたのは…？」






嶺「僕は大切な人を傷つけて失ってしまった。
大切な人を失って傷つく事を知ってしまった。


これ以上…大切なものは失いたくないし、傷つきたくもない。



僕は、ずるくて弱い男なんだ…




だから…大切な君を、失いたくない。




それで君を、避けてた」

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