愛される天才少女12【うたプリ】

470 聖川side ページ46

最初に彼女の存在を知ったのは入学後すぐに行われたレコーディングテスト結果発表からだった。



だが、Sクラスの生徒なのであまり接点がないだろうとその時は思っていたが




音【再テストはSクラスの日向さんって子に作曲をしてもらうことになったんだぁ〜

明日Aクラスの教室で打ち合わせするからマサと那月も彼女に会ってみない？】







音也の紹介により知り合った俺達。





彼女の作曲や人柄を知れば知るほど俺の心は魅了されていくのがわかった。




そして彼女の生み出す音楽はどこか懐かしいものが込み上げてくるのも感じていた。








何故だろうか？






彼女と俺は初めてこの学園で出会った生徒というだけなのに





何故こんなにも彼女に惹かれていくのだろうか？





彼女のことをもっと知りたい。





もっと彼女と話してみたい。





もっと彼女の側で笑っていたい。







俺の欲は日に日に大きくなるばかりで気がつけば彼女のことを目で追っていた。






そんなある日、俺は意を決して彼女に昼食を一緒に取らないかと遠回しではあったが約束を取り付けた。




次の日のお昼は屋上でメロンパンを頬張りながら彼女と話をしていく中で




俺はとあることに気がついてしまった。






彼女は俺が探し続けているAという幼い頃の俺を助けてくれた少女だったのではないかと。






何故ならば






彼女の作ってくれたメロンクッキーが





あの時の少女がくれたクッキーの味にあまりにも似ていたからだった。






「確か本格的に作り始めたのは6歳くらいの時です」





この時の彼女の言葉にピースがカシャンと音を立てて繋がっていく。








あぁ…お前は…








真「日向…まさか…お前は…っ…」









＿＿A、なのか…？

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