愛される天才少女11【うたプリ】

番外編〈認めて欲しくて〉 ページ42

これは私が学園に入学する前のお話。





私はいつも通り自分の部屋で作曲をしている時の出来事だった。






コンコン







龍「Aーちょっと話せるかー？」



「え？龍兄？」





ノックの後に聞こえてきた龍兄の声に私は驚きつつ部屋のドアを開ければいつもスーツ姿の龍兄が今日はラフな格好で立っていた。




「珍しいですね、龍兄が私服なんて」




龍「今日から3日間やっと休暇もらえてな。
今から実家に帰ろうとしてたとこだ」




「龍兄の実家…確か神社でしたよね？」





前に少しだけ龍兄が話してくれた実家の話。
そして4人兄弟の長男だということも情報として知っている。





龍「よく覚えてたな。
その実家にお前も連れて行こうかと思ってきてみたんだが…


一緒にくるか？」




「いいんですか！？」




龍「たまにはお前も息抜きが必要だろ？」




「行きたいです！！」




龍「ははっそう言うと思ってあのおっさんからは許可もらってる。
1時間後にでるからそれまで必要な荷物まとめとけよ？」




「はい、わかりました！！」




私が返事をすれば1時間後に玄関で待ってるからなと言って龍兄はどこかへ行ってしまった。


1時間後とは言われたが彼を待たせないようになるべく早めに行こうと決意した私は急いで必要な荷物をまとめていった。







.







支度を早めに終えて玄関に行けば龍兄はバイクに座って私を待ってくれていた。
流石の彼も早すぎだと少し怒ったようにしていたがそれはお互い様だと思う。


そんなやりとりの後に私はバイクの後ろに乗せてもらい、彼の実家へと向かっていった。






「龍兄の兄弟ってどんな方達なんですか？」




龍「そうだな…

三男の冬馬は真面目で頭が良くて、

四男の誠人はおっとりな性格だから俺とは正反対だな」




「へぇ…じゃあ次男さんは？」







飛ばしていた次男さんの事も私は問いかければ龍兄は少し間を開けて






龍「……次男は大和。








あいつとは




喧嘩ばかりなんだよな…」









悲しげな声でそう答えた。

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