28冊目 ページ28
太宰視点
「やっぱり、私に惚れちゃった?」
図書室に行けば、Aさんは涙を流していた。
此方を向いて、目を見開く。
『太宰君…………何で…』
「ほらほら、可愛い顔なんだから。
泣いてたら勿体ないじゃあないか」
私は、Aさんに近より、
ハンカチを取り出して涙を拭いた。
『誰にでも言うようなこと、するようなこと、
…………しないで下さいよ…』
「おや、これを言ったのも、したのも、
君が初めてだよ?」
『っ、というか!何で居るんです?
私、てっきりもう来ないかとばっかり!』
「私、来ないなんて一言も言ってないだろう?
来なくなるのは君の方でしょう、
昨日も来なかったし」
『それは……悪いとは、思ってますけど、
もう2度と行かないとは言ってませんし!』
暫く、沈黙が流れた。
「ふふっ、あははっ!
お互いに、自問自答を繰り返していたようだね」
『い、いや、私は、別に……』
「嗚呼、本当に困ったものだよ」
『? 何がですか?』
私は、Aさんを見て、本を見て、
部屋を見回してから言う。
「今日、ちゃんと伝えたくて」
『だから何を……』
一つ、私は、小さな咳払いをして、
「好きです、Aさん」
『!』
***
作「久々だったので、1日に2話更新!」
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そこら辺の壁(プロフ) - とあさん» 平気ですよ!むしろありがとうございます!他にもそんな所があれば、ご指摘して頂けると助かります!ありがとうございました! (11月29日 6時) (レス) id: 1836c9208c (このIDを非表示/違反報告)
とあ(プロフ) - 15冊目の『私よりも速く来ていた』の速くは早いのほうかと思います…!、見ず知らずの私が指摘してすいません、 (11月28日 23時) (レス) @page15 id: f3ef94bb07 (このIDを非表示/違反報告)
紗雪(プロフ) - そこら辺の壁さん» 有難うございます!此れからどんどん更新していきたいと思います! (10月18日 20時) (レス) id: fc2b6b5dfb (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の壁(プロフ) - 紗雪さん» 確認したところ、「文豪様の反応が見たい!」、「あ〜、これが噂の逆トリやらか。」、「転生して孤児になって買われてそれから……。」、「東方外変録」でした! (10月18日 19時) (レス) id: 1836c9208c (このIDを非表示/違反報告)
紗雪(プロフ) - そこら辺の壁さん» 何の作品が好きですか?あ、私ので! (10月18日 18時) (レス) id: fc2b6b5dfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そこら辺の壁 | 作成日時:2023年9月18日 14時