兄が面倒臭すぎる。【文スト】【仮完結】

#09　兄は返したい ページ9

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兄は気が付いた様に私を見た。
今度は何だ。



「A、何処でお弁当買う心算？」

『スーパーとかかな』

「ねぇ、そうなるとさ。
　誰が作ってるか分からないでしょう？
　男が作ってる場合もあるよね！？」



否、今更それ言うか？
私、お前と何度も食事してるぞ？

お前の料理は拒否だから、殆ど他人が作った料理だけど大半が男だぞ？

今更言う？？

と、言いたい所だがこれ以上拗ねられるのが面倒。



『分かったよ。もう、じゃあ………、
　おばちゃん達だけで経営してるお弁当屋さんは？
　女性だけ。これなら文句ないでしょ』

「彼処たまに男の孫が手伝ってる！」

『ならナオミちゃんとか与謝野さんに頼むのは？
　二人なら安全だよ』

「ナオミちゃんは谷崎君に手伝わせる！
　与謝野さんは変なもの入れて解体治療行き！」

『ならば鏡花ちゃんだ』

「それも敦君がいるよ？」

『うずまきは？』

「マスターが男じゃあないか！」

『ならクラスメイトに頼むよ』

「其処まで仲良いの？」

『……ならば食べない』

「もっと駄目！！！」



言い合いで少し疲れた。
其処までして妹に手料理を食わせたいもなるともう、怖くなりはじめるぞ。



『何で其処まで私に手料理食べてほしい訳？』

「何でって………」



兄は私を真っ直ぐ見て言った。



「何だかんだ、Aには迷惑ばかりかけている。
　たまにはお兄ちゃんらしく、恩返しがしたい。

　大切な世界でたった一人の妹だからね」



兄は、そういって笑う。
私は、そんな兄を見て、心を決めて返した。



『大切にしたいなら、余計貴方の手料理は食べない方が良いかと思うんですけど』

「良い流れだったよね？そうだよね？何で？」



結果・結局スーパー



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