兄が面倒臭すぎる。【文スト】【仮完結】

#08　兄は拗ねやすい ページ8

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「これは困ったよ………！！」



嬉しそうに笑い、全く困っていない様子の兄。



『本当に困ったんだけど………』



もう死のうかという程にガチで困った私。

兄が楽しそうに見つめているのは、私の通う学校からの便りだった。

内容は、「学食を作る場の水道が詰まってしまった為、普段学食の者は弁当を持参せよ」とのこと。

私と兄は、絶望的に料理が出来ない。

こんな奴と料理が同レベルとかあり得ないと何度か私はチャレンジしたが、一度だけ社員寮を危機に晒したので諦めた。

別に弁当は手作りでなくたって良い。
いつもの食事の通り、普通に買うか国木田さんを呼ぶかすれば片付く話である。

話であるのだが…………。



「これはビッグチャンスじゃあないか！
　良かったね、A！

　やっと私の手料理を食べて貰えるよ……！」

『否、遠慮します。いらない。本当にいらないから』

「遠慮しな〜いの！」

『遠慮する！むしろ遠慮させて！』



私はまだ料理下手という自覚がある。
しかし兄は自分が料理下手だという自覚が無い。

そのせいで、何れだけ周りが命の危機になったと思っている！！



「ならお昼如何するのさ？」

『普通に買うか、国木田さんに頼む』

「Aに私以外の男の料理食べてほしくない」

『無理言わないで。束縛やめろ』

「でもさ、国木田君の料理は普通だよ？
　私の料理の方が絶対元気になりやすい……」



そう拗ねながら話す兄。
否、普通の料理が良いんですけど？



『あーもう分かった！買う！普通に買うってば！』

「待って。よく考えてよ、A……」



今度は何だ………。



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