#06 兄は後ろめたい ページ6
***
ある日の学校。既に帰りの時間であった。
私は部活や委員会には所属しない帰宅部。
このまま探偵社へ直行し、お手伝いへと向かう。
教室で荷物を纏めていれば、やたらと騒がしい。
何かあったのか滅茶苦茶気になるが、基本一人の私が聞く勇気などない。
其処で、少し会話を聞いてみることにした。
勝手に聞きます、何かごめん。
「ねぇ、校門見た!?」
「見た見た!凄いイケメンの人でしょ!?」
「何してるんだろうね〜!
有名人かな?話しかけに行く?」
如何やら、うちの校門にイケメンがいるらしい。
私は窓からチラリと見たが、確かに校門には人だかりが出来ている。
その原因が見えない。
「でも、何で全身に包帯してるんだろうね?」
「怪我かなぁ、だったら痛そう……」
その言葉を聞いて全てが分かった。
包帯を巻いたイケメンなんて、一人しかいない。
私は、もう一度校門を見る。
あの人だかりに、飛び込まなくてはならないのか……
***
近くに寄ってみれば、余計すごかった。
イケメンだの、対応が紳士的だの、優しいだの、
格好良いだの、憧れるだの聞こえるが。
皆に兄の本性を見てほしいものだ。
しかし、目立つのはもっと御断り。
話は戻り、恐らく兄・太宰治は私を迎えに来たのだろう。
いつもは無理矢理断り、何とかなっていたのだが、
とうとうやって来てしまった………。
だが、これ程の人だかりならば、
こっそり人と人の間を通っていけばバレないだろう。
私は、それを実行するが。
「あっ!A!!
見つけたよ!」
どうやら失敗に終わったみたいだった。
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新・太宰の包帯希望者 - 完結おめです!作者様の小説神すぎてもう明太子になりそうです)))前の端末壊れたのでここで書きますね!様々な面で頑張ってください! (4月9日 12時) (レス) id: 510377e956 (このIDを非表示/違反報告)
推し丸様☆(プロフ) - 敦くんのほうの話でもコメントさせていただいたんですけど、本当にそこら辺の壁さんの作品は見るのが楽しくて、私の癒やしでした。最後まで面白い作品をありがとうございました。もし帰ってこられたら、またそのときは読みたいと思います。 (4月8日 18時) (レス) @page29 id: a7c7bf6202 (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - 完結おめでとうございます!!!そして数々の神作品をありがとうございました!!またいつでも書いてください!!絶対読みます!!! (4月8日 18時) (レス) @page29 id: 140287e0ee (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の壁(プロフ) - 6枚切りさん» いえいえ〜!気にいって頂けて良かったです!ありがとうございました! (3月29日 6時) (レス) @page16 id: 09395bcd27 (このIDを非表示/違反報告)
6枚切り - そこら辺の壁さん» ありがとうございます!!最高でした😭🙏また機会があればお願いします!!! (3月28日 14時) (レス) id: ef31847629 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そこら辺の壁 | 作成日時:2024年3月16日 9時