#04 兄は呼ばれたい ページ4
***
「お兄ちゃんって呼んで」
『無理』
「………お兄ちゃんって」
『無理』
暫く沈黙の時間流れる。
気まずさなどは微塵も感じない。
すると、黙っていた兄は、倒れこみ。
「やだやだやだやだやだ!!!!
Aにお兄ちゃんって呼ばれる迄仕事しない!
折角久々に探偵社に来てくれたんだから、
応援がてらお兄ちゃん呼びしても良いじゃあないかぁぁぁぁぁ!!!」
足をバタバタとさせながら騒ぐ。
まるで五歳児の玩具買って買って攻撃である。
この場合、お兄ちゃんって呼んで呼んで攻撃。
「何時になったら私が兄だと確信するんだい!
君が生まれ早くも十数年!
そう……十数年……うぅ、こんなに大きくなって…
A、これからも元気にね………!」
お兄ちゃん呼び何処行ったんだよ。
突っ込みどころしかない。
『否、兄だとは思ってるよ?……一応』
「ほらぁぁ!!最後のその言葉っ!!
一応でしょう!?でも嬉しい!良かった!」
『矛盾してるし……』
呆れた様子で兄を見つめる。
「あ、そうだ。話戻すけどさ。
A、私のこと呼んでみて」
『兄』
「あのね。其処は普通“兄さん”とか“お兄ちゃん”って呼ぶでしょ。
君なんかさ、何か私に聞くときも『ねぇ兄』って呼ぶじゃん。兄を兄って呼ぶ妹、君くらいだよ?」
『別に呼ばれるだけまだいいんじゃ……』
「更にね、私はあることに気が付いた」
私の言葉を遮る様に話を続ける。
早く終わらねぇかな。
「Aが……最近兄とも呼んでくれなくなっていることに!!気がついてしまったの!!」
何か長くなりそうなので、私は机に向き直り溜まっている書類を片付ける事にした。
***
150人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
新・太宰の包帯希望者 - 完結おめです!作者様の小説神すぎてもう明太子になりそうです)))前の端末壊れたのでここで書きますね!様々な面で頑張ってください! (4月9日 12時) (レス) id: 510377e956 (このIDを非表示/違反報告)
推し丸様☆(プロフ) - 敦くんのほうの話でもコメントさせていただいたんですけど、本当にそこら辺の壁さんの作品は見るのが楽しくて、私の癒やしでした。最後まで面白い作品をありがとうございました。もし帰ってこられたら、またそのときは読みたいと思います。 (4月8日 18時) (レス) @page29 id: a7c7bf6202 (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - 完結おめでとうございます!!!そして数々の神作品をありがとうございました!!またいつでも書いてください!!絶対読みます!!! (4月8日 18時) (レス) @page29 id: 140287e0ee (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の壁(プロフ) - 6枚切りさん» いえいえ〜!気にいって頂けて良かったです!ありがとうございました! (3月29日 6時) (レス) @page16 id: 09395bcd27 (このIDを非表示/違反報告)
6枚切り - そこら辺の壁さん» ありがとうございます!!最高でした😭🙏また機会があればお願いします!!! (3月28日 14時) (レス) id: ef31847629 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:そこら辺の壁 | 作成日時:2024年3月16日 9時